JST 国立研究開発法人 科学技術振興機構

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SCENARIO 社会課題の解決を目指して

ICTで大規模稲作経営を効率化─有限会社フクハラファーム

2020年06月17日

シナリオを実現する

  • 主催:

    有限会社フクハラファーム

解くべき課題

◆小区画化農地における作業時間効率の悪さ
◆大規模化に伴う「全体の把握」と「従業員との意思疎通」の困難さ
◆作業時間の短縮と作業の平準化

取組のポイント

◆農地集積と大区画化
・狙いは作業時間の短縮と効率化
・条件の悪い農地でも合併して大規模化
◆ICT(情報通信技術)の導入
・圃場(農作物を育てる場所)一枚ごとの栽培計画と作業の進捗の「見える化」
・翌年以降の営農に活かすための分析にデータを活用
・「見える化」による従業員一人一人の作業時間短縮と作業の平準化で、栽培面積が拡大

取組内容

◆農地の集積と大区画化(滋賀県彦根市にある有限会社フクハラファームでの取り組み)
・条件の悪い農地(三角形、小さい)でも依頼されれば引き受けることで、その隣の農地も任せられ、大規模化につながった。
・合筆(土地登記簿において、隣接するいくつかの土地を合併すること)して大規模化を後押し。
◆営農支援クラウドサービスAkisai(秋彩)の「生産マネジメント」を活用
・経営者は、パソコンに圃場ごとの栽培品種、誰がどこで、何の作業を、どういう順番で行うかの計画を入力。
・各従業員は画面上で作業を確認、作業後に使用した農薬や肥料の種類や量、農機の稼働時間などのデータを入力。
・ICTを活用し収量や品質のデータを蓄積、計画や作業の進捗状況を「見える化」。
・月1回の全従業員とのミーティングで、今後の計画と過去の反省について意見交換。
◆ICT導入による作業時間の短縮、および作業の平準化
・「見える化」に基づく従業員との話し合いで、田植えにかかる時間は、2013年から2018年で、約25%短縮。
・年間300項目ある各従業員の作業を「見える化」することで、年間の作業時間のムラをなくした。
・冬期に実施していた農機のメンテナンスなどの作業が平準化できるようになり、その間、キャベツの収穫に注力でき、面積を広げられた。

シナリオの関係者

富士通株式会社

関連情報

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お問い合わせ先

有限会社フクハラファーム

0749-43-3623

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