JST 国立研究開発法人 科学技術振興機構

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SCENARIO 社会課題の解決を目指して

「フィールドアグリオミクス」で新しい価値を創出、微生物と共生する農業へ

2020年06月17日

シナリオを実現する

  • 主催:

    市橋泰範氏
    国立研究開発法人 理化学研究所 バイオリソース研究センター 植物-微生物共生研究開発チーム チームリーダー 理学博士

解くべき課題

◆世界の土壌は25%が著しく劣化し、44%は中程度劣化
◆従来の土壌診断で測定できる項目は限定的で、農業生態系の把握が困難
◆フィールドアグリオミクス解析により土壌分析の精度を上げ、微生物との共生を目指す新しい農業を実現

取組のポイント

◆フィールドアグリオミクス解析を推進し、他面的に土壌を分析して微生物との関係を明らかにする
◆フィールドアグリオミクス解析を活用した持続可能な循環型社会を実現する「農業環境エンジニアリングシステム」の開発
◆微生物と共生する「21世紀型の緑の革命」を目指す

取組内容

◆土壌、植物、微生物を解析するフィールドアグリオミクスの実践
・内閣府の戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)で「農業環境エンジニアリングシステム」の開発を行うため、フィールドアグリオミクスにより土壌、植物、微生物に関するデータを網羅的に取得し解析。
・日本の伝統的な農業は有機質や微生物資材を活用して健康的な土壌づくりを行っているため、科学的に解析して農業の新しい価値を創出。
・ジャンルの垣根を越え、多面的に土壌、植物、微生物の世界を分析していくことで、農業生態系全体の理解が向上。
・未だ測れない項目が見つかればセンサー開発も必要、土壌で働く微生物もセンサーになり得る。農業生態系の「見える化」を目指す。
◆持続可能な循環型社会を実現する「農業環境エンジニアリングシステム」の開発
・新しい微生物資材や産業廃棄物を利用した堆肥を開発。
・農業診断サービスとメーカーがタッグを組んで、土づくりのガイド、ツール、土壌診断を実施。
・農業関連以外の企業が農業分野に投資できるようなシステムを構築。
◆微生物と共生する、21世紀型の緑の革命
・土を劣化させず、微生物と共生しながら「土から産み、土に還す」農業。
・土壌微生物の働きに注目。
・植物に共生し、農業での活用が期待されている「アーバスキュラー菌根菌」の研究を推進。

シナリオの関係者

株式会社オプティム

関連情報

「アーバスキュラー菌根菌」に関する情報
「有機農業」に関する情報
「スマート農業」に関する情報
「土壌分析」に関する情報
「フィールドアグリオミクス」に関する情報

お問い合わせ先

https://www.riken.jp/research/labs/brc/plantmicrob_symbiosis_dev/index.html

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