未来の共創に向けた社会との対話・協働の深化

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対話協働

2021年度
「STI for SDGs」アワード 
受賞取り組み紹介

マグネシウムとヨウ素を用いた二次電池開発

団体名:福島県立福島高等学校

<取り組み概要>

 近年、リチウムイオン電池がさまざまな電子機器に使用されているが、使用されるリチウムは産出国が限られおり、非常に高価である。また、リチウムの発火性も問題となっており、現在、リチウムイオン電池の発火事故件数も増加している。さらに、2011年の東日本大震災に起因する原発事故が示唆する通り、安全・安心な電源の確保は世界的な課題となっている。

 本取り組みでは安価で安全な電池を作るため、マグネシウムとヨウ素を用いた電池の実用化に向けた研究を長年行っており、海水からマグネシウムやヨウ素を採取する段階から二次電池の作製まで進んでいる。

  • (作製したMgヨウ素電池)
  • (現在行われている研究の内容)
<受賞理由>

 本取り組みは、まだ実験段階ではあるものの、今後の展開に関する考え方が地域の社会課題解決にしっかりと結びついており、研究を進めるうえでの生徒の強い意志を感じられるものである。また、東日本大震災を経験した福島県の高校生がエネルギー問題を自分ごと化して考えて活動する姿勢に深い感銘を受けた。

 さらに、先輩の活動を引き継ぎ、海水からマグネシウムやヨウ素を採取する段階から一つ一つの活動と知識を積み重ねている点や、生活実感に基づいた問題意識を世界に発信したいという考えを持っている点、大学の研究者との意見交換を実施するなど積極的な姿勢が高く評価され、SDGs目標7、8、9および12の達成への貢献が期待できるものとして、選考委員会において次世代賞にふさわしいと判断された。

  • (グローブBOX内での実験の様子)
  • (スーパーサイエンス部の皆さん)
<取り組み紹介動画>

受賞者による取り組み紹介(エコプロ2021 JSTブース内ミニセミナーにて)

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