未来の共創に向けた社会との対話・協働の深化

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対話協働

2020年度
「STI for SDGs」アワード 
受賞取り組み紹介

超小型モバイル胎児モニターを用いて安心・安全な妊娠・分娩を実現する

団体名:香川大学、メロディ・インターナショナル株式会社、NPO法人 e-HCIK(イーシーク)

<取り組み概要>

 世界には産科医や助産師がいる施設で安心・安全に出産ができる環境が得られない地域が非常に多くある。また、日本を含む先進諸国でも産科医の減少や都市部への偏在により同様の地域が増え、「医療格差」が発生している。さらに、新型コロナウイルスの感染が懸念される現状では、健診に行くことがためらわれる状況がある。

 この取り組みでは、超小型軽量化および無線化され、内蔵する充電可能なバッテリーで稼働するモバイル胎児モニターを開発。このモニターにより自宅や産科医のいない場所でも妊婦自身が胎児の心拍数を計測し、そのデータを基に医師が病院で診断を行うオンライン診断システムを可能にした。

 このモニターは救急搬送時や災害時にも活用できる。また、産科医にとってもスマートフォンやタブレットを使ってクラウド上のデータにアクセス可能となることで、機動性の向上やデータの容易な共有を実現した。

 今後は、国内の離島やへき地など産科医が不足している地域や救急車両への導入を拡大する他、発展途上国を含む海外での導入、展開の拡大を目指している。

<受賞理由>

 小型軽量化したモバイル胎児モニターを用いてオンライン診療システムを構築した点が、STIの活用や革新性において高く評価された。また、SDGs目標3の達成にとどまらず、国内の産科医不足の地域や海外にも本システムを展開、導入することにより医療格差の解消に貢献しようとする点が「誰一人取り残さない」というSDGsの精神に沿う取り組みであり、科学技術振興機構理事長賞にふさわしい。

<取り組み紹介動画>

取り組み紹介動画「安心・安全なお産を」


受賞者による取り組み紹介(サイエンスアゴラ2020 にて)

  • エコプロOnline2020(11/25~28開催)でのセミナー映像もこちらでご覧いただけます。

※今年度は次世代賞の該当はありません

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