イノベーションシステム整備事業

先端融合領域イノベーション創出拠点形成プログラム

Creation of Innovation Centers for
Advanced Interdisciplinary Research Areas Program

人材育成

先端融合領域におけるイノベーションを担うために、大学等と企業の双方の現場において
必要とされる次世代の研究者・技術者等の人材育成を行う。

平成20年度採択
 国立研究開発法人 産業技術総合研究所 『光ネットワーク超低エネルギー化技術拠点』
https://unit.aist.go.jp/esprit/victories/

光ネットワークの低消費電力化にプラグインで使える技術ソリューションとして
世の中に展開する仕組みを考えたい


名前 : 谷澤 健
所属 : 国立研究開発法人 産業技術総合研究所

Q:
拠点ではどのようなことに取り組んでいますか?(産学の機関や既存の学問領域を超えた取り組みを行っているか?)
A
将来の光ネットワークの低消費電力化のキーとなる多ポート光スイッチの実現に取り組んでいます。半導体分野で長い歴史をもつシリコンのプロセスを用いて、従来技術の1/100以下の小型光スイッチを製作します。これまで電気信号を扱うために高度に発展してきたシリコンで光を扱うには,設計、プロセス開発から実装まで多くの課題が存在します。これらを解決するために、異なる強みをもつ協働企業と連携し研究・開発を進めています。
Q:
拠点に参加して感じたことをおきかせください。(他研究プログラムや研究室との違いなど)
A
協働企業と連携して研究を進めることで、決して一機関では達成できない成果を挙げられることを日々実感しています。「光ネットワーク超低エネルギー化技術拠点」のもとデバイスからシステムまで垂直連携で多彩な企業が集まっていますので、システム・アプリケーションまで見据えた研究課題を議論の中で選定し、スピード感を持って研究・開発に取り組めることは、世界との競争に勝つために非常にプラスになっています。
Q:
今後の目標をお聞かせください。(イノベーション創出に向けた目標設定がなされているか?)
A
シリコン光スイッチのさらなる多ポート化のための技術課題を解決し、光ネットワークの低消費電力化にプラグインで使える技術ソリューションとして世の中に展開する仕組みを考えたいと思っています。新しい価値を生み出す研究には、モノを作るだけでなく、コトを実現するまでの一貫した取り組みが求められています。決して一人で成しえることではありませんので、拠点における垂直連携を有効に活用し、取り組んでいきたいです。

シリコンフォトニクス技術で製作した世界最小の8x8光スイッチ

持続発展可能な将来の大容量・低消費電力通信ネットワークの実現への
一助となる研究開発進めていきたい


名前 : 石井紀代
所属 : 国立研究開発法人 産業技術総合研究所

Q:
拠点ではどのようなことに取り組んでいますか?(産学の機関や既存の学問領域を超えた取り組みを行っているか?)
A
遠隔医療や遠隔共存など、将来の超高精細映像関連アプリケーションを支える大容量通信ネットワークの実現に向け、デバイスベンダ・システムベンダ・キャリアなど幅広い協働企業の方と議論を行いながら、私自身はネットワークアーキテクチャの観点から取り組んでおります。
Q:
拠点に参加して感じたことをおきかせください。(他研究プログラムや研究室との違いなど)
A
隔月で開催される全協働企業参加の会合での議論および併催されるレクチャーシリーズにより、通常の学会参加ではカバーしきれない幅広い分野の最新技術動向の情報収集ができるのは、様々な協働企業の参加がある拠点プログラムならではだろうと感じております。
Q:
今後の目標をお聞かせください。(イノベーション創出に向けた目標設定がなされているか?)
A
現在、2014年に予定している、拠点で提唱する大容量光ネットワークの実証デモ実験にむけて準備を進めております。このデモ実験を通し、持続発展可能な将来の大容量・低消費電力通信ネットワークの実現への一助となる研究開発を進めていきたいと考えております。

光通信ノード(ダイナミックノード)プロトタイプによる光信号切替実験の様子

現在の環境を効率よく活用することがイノベーションに繋がる


名前 : Nguyen Tan Hung
所属 : 国立研究開発法人 産業技術総合研究所

Q:
拠点ではどのようなことに取り組んでいますか?(産学の機関や既存の学問領域を超えた取り組みを行っているか?)
A
オンデマンドの超高精細映像伝送やビッグデータのクラウドコンピューティングに対処可能な、高性能ネットワークを実現するための光信号処理技術に取り組んでいます。具体的には、光周波数コム、全光学的ナイキスト・フィルタリング、波長変換などのサブシステムを開発しています。それらをネットワークで実用化する検討も進め、産業界とアカデミアの両方にインパクトのある研究成果を目指しています。
Q:
拠点に参加して感じたことをおきかせください。(他研究プログラムや研究室との違いなど)
A
VICTORIESは私が初めて参加した、企業との共同プロジェクトです。プロジェクトの大きさや運営方法など、過去に経験したものと多くの点で異なります。拠点に参加して、産学官連携による円滑な開発推進と消費電力削減という社会課題の解決に対する役割を感じています。また、世界レベルの産総研で専門の異なるベテラン研究者と共同研究でき、個人的にも大きなメリットを感じています。
Q:
今後の目標をお聞かせください。(イノベーション創出に向けた目標設定がなされているか?)
A
研究することは喜びであり、イノベーションを創造する機会と能力を持つことは研究者の特権です。アイザック・ニュートン曰く「私がより遠くを見ることができたのだとしたら、それは巨人たちの肩に乗っていたからです」。その言葉を私は、「現在の環境を効率よく活用することがイノベーションに繋がる」というふうに解釈しました。私も同様のアプローチでイノベーションを創出して行きたいと思います。


43Gbaudから二重偏波344Gbaudにおける約2 Tbit/s WDM 超粗多粒度ナイキスト信号のスペクトル(a)、WSSノードでドロップされた信号のスペクトル(b)。