イノベーションシステム整備事業

先端融合領域イノベーション創出拠点形成プログラム

Creation of Innovation Centers for
Advanced Interdisciplinary Research Areas Program

人材育成

先端融合領域におけるイノベーションを担うために、大学等と企業の双方の現場において
必要とされる次世代の研究者・技術者等の人材育成を行う。

平成19年度採択
 国立大学法人 東北大学 『マイクロシステム融合研究開発拠点』
http://www.rdceim.tohoku.ac.jp

開発や製品化が難しい集積化MEMSシステム分野において、
日本が、世界における競争力を高めることのできる新しい研究開発モデル


名前 : 猪股 直生
所属 : 東北大学マイクロシステム融合研究開発センター

Q:
拠点ではどのようなことに取り組んでいますか?(産学の機関や既存の学問領域を超えた取り組みを行っているか?)
A
微細加工物の作製効率を向上させる「並列電子源描画システム」の研究を行っています。システムですので、必要な知識や技術は膨大です。世界の先端を走るマイクロシステム技術とLSI技術、その他の専門領域において、知識と経験の両方が融合した取り組みを行っています。マイクロシステムが関係する幅広い分野で技術革新を担うべく、自身でシステムを考案・設計・開発ができる研究者を育成していることがはっきりと意識できます。
Q:
拠点に参加して感じたことをおきかせください。(他研究プログラムや研究室との違いなど)
A
産産学という協力関係が非常に魅力的です。特許を共有するパテントバスケット制度により、企業の垣根を越えて協力し合うことで、研究開発の効率が非常に高まります。そこに、大学が開発した基盤技術が加わり、社会に革新を与える技術の事業化に向けた応用展開が行われています。開発や製品化が難しい集積化MEMSシステム分野において、日本が、世界における競争力を高めることのできる新しい研究開発モデルの一つだと思います。
Q:
今後の目標をお聞かせください。(イノベーション創出に向けた目標設定がなされているか?)
A
ヒトの感覚器官は現在の技術では実現できてない程の感度、処理能力を有しています。これは、「安全・安心」のための自己防衛のためでもあります。私は、ヒトの知覚をも超えた高感度センシングシステムを構築し、人が認識するよりも早く物事を認識することで、人々が快適に暮らせる社会を実現したいと思っています。基盤技術がどのような形で社会へ革新を与えるか、社会における技術応用を強く意識しながら、研究に取り組みます。

バイオLSIの実用化が進み、多くの人々のバイオ計測ツールに


名前 : 井上 久美
所属 : 東北大学マイクロシステム融合研究開発センター

Q:
拠点ではどのようなことに取り組んでいますか?(産学の機関や既存の学問領域を超えた取り組みを行っているか?)
A
複数の協働企業、他分野も含む研究室内外の多くの研究者や学生と共に世界に先駆けた集積型マイクロバイオセンサシステムの開発を行っています。これまでに、高感度に400点同時測定可能なアンペロメトリック電気化学計測プラットフォーム「バイオLSI」を試作し、酵素や細胞の活性をイメージングすることに成功しています。また、分野融合研究により、電極材料にダイヤモンドやアモルファスカーボンを利用する技術開発を進めています。
Q:
拠点に参加して感じたことをおきかせください。(他研究プログラムや研究室との違いなど)
A
単独の研究室では決して実現しない、異分野融合による新しい価値を創造する現場であることを実感します。本拠点研究ならではの人とのつながりや技術融合、新しい知見の取得が私の研究のモチベーションになっています。協働で研究を計画し、協働で実験し、ときには協働でトラブル対処に当たってゆく中で培われた人間関係が、研究推進の大きな力となっており、このことは学生の教育にもよい効果があると感じます。
Q:
今後の目標をお聞かせください。(イノベーション創出に向けた目標設定がなされているか?)
A
バイオLSIに関する研究成果を国際学会で発表した時、会場の先生から「人気講演だったね」と声をかけられ、世界でも注目されるような他に先駆けた研究を手がけさせていただいていることを改めて実感しました。現在、バイオLSIのさらなる高機能化、多用途化、応用事例開発を多くの方々と共同で進めています。それにより、バイオLSIの実用化が進み、多くの人々のバイオ計測ツールとなることが今後の目標です。

バイオLSI。10.5 mm角のLSIチップ中央に20×20個の電極が250 μmピッチでアレイ状に配置されている(左上図。金配線を施したセラミック基板上にLSIチップとバイオ計測用の液溜めが取り付けられている(右上図)。下図はシステム全体図。下図挿入図はバイオイメージング結果の一例でグルコースオキシダーゼの酵素活性をビデオ撮影した一コマ。

high accuracy、low latencyそしてhigh resolutionを持つ
触覚センサネットワークを、容易に作成でき実装する


名前 : Travis Bartley(トラビス バトレー)
所属 : マイクロシステム融合研究開発センター

Q:
拠点ではどのようなことに取り組んでいますか?(産学の機関や既存の学問領域を超えた取り組みを行っているか?)
A
私は、田中(秀)研で触覚センサープロジェクトに参加し、トヨタ自動車㈱と共同で、ロボット応用を目的に、実用的なセンサネットワークの開発に従事しています。Sensor fabrication、system integration、signal processing、network communicationが、私が解決すべき挑戦的課題で、今はおもに、デジタル回路とアルゴリズム開発のパートを担当しています。非常にExcitingな仕事と感じています。
Q:
拠点に参加して感じたことをおきかせください。(他研究プログラムや研究室との違いなど)
A
私が研究している田中(秀)研は、英語でいえば“You can do it”のモットーのもと、全員が研究しています。プロセスや様々な技術を、周りの誰かから教えてもらうのではなく、自分で学ぶことをencourageされます。そのため、すべてのメンバーが、設計、作製そして計測と広い分野に従事することができ、Generalistとして育成されます。一つの研究室で、これだけ広いことを学べるのは普通ではありえないことと感じています。
Q:
今後の目標をお聞かせください。(イノベーション創出に向けた目標設定がなされているか?)
A
私のゴールは、Global societyに利益をもたらす科学と技術を発展させることです。現時点では、high accuracy、low latencyそしてhigh resolutionを持つ触覚センサネットワークを、容易に作成でき実装できるようにすることを目標としています。将来的には、今のプロジェクトの技術を生かして、AI(Artificial Intelligence)に進みたいと考えています。