チームリーダー : |
拝師 智之【(株)エム・アール・テクノロジー 代表取締役】 |
サブリーダー : |
巨瀬 勝美【筑波大学 数理物質系物理工学域 教授】 |
中核機関 : |
(株)エム・アール・テクノロジー |
参画機関 : |
筑波大学 |
- T.開発の概要
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本課題では、核磁気共鳴画像法(MRI)の開発効率を飛躍的に増大させるユニバーサルMRIプラットフォームの開発を行う。超高速シミュレータ内蔵型MRIプラットフォーム、次世代光伝送ユニバーサルMRIハードウェア、それら要素技術を搭載した実験動物(マウス)用MRIを開発・実証する。本プラットフォームの実現により、我が国のMRIの開発人材と資源の不足を克服するとともに、生命科学研究への貢献が期待できる。
- U.中間評価における評価項目
- (1)超高速シミュレータを搭載したユニバーサルMRIプラットフォームの開発
- 汎用プロセッサとGPGPUを用いて、MRIプラットフォーム(ソフトウェアおよびハードウェア)を開発し、繰り返し時間100 msでの撮像とシミュレーションの同時動作が可能であることを確認した。
- (2)汎用MRI静磁場磁石に接続できる光伝送MRIインターフェイスの開発
- 光伝送MRIインターフェイスを開発し、1.5 T (64 MHz)での生体マウス撮像の信号伝送に支障がないことを確認した。
- (3)超伝導磁石を用いたマウス用MRI装置の開発
- 生体マウスを対象としたEPI(echo planar imaging)撮像での高速動作(画像の7枚同時取得)および化学固定標本を用いたDTI(diffusion tensor imaging)撮像での最大印加勾配磁200 mT/mをそれぞれ確認した。
- V.評 価
- 本課題は、MRIシミュレータを搭載したMRIプラットフォームを開発しMRI実機と融合することにより、MRIアプリケーション開発効率の飛躍的な向上を目指すものである。ユニバーサルMRIプラットフォームの開発、ソフトウェア・ハードウェアの全体動作確認、MRIシミュレータの高速動作、生体マウス等に対するEPIやDTIの高速撮像など当初計画のすべての項目にわたって、目標通りの成果を上げている。今後は、実際の生体試料を複雑なパルスシーケンスで撮像する場合などでのシミュレーションの有効性を確認するとともに、MRIプラットフォームのユーザーターゲットを明確にした上で、最終目標へ向けた技術開発を戦略的かつ重点的に推進すべきである[A]。
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