資料4

開発課題名「レドックス動態の磁気共鳴統合画像解析システム」

(機器開発プログラム:領域特定型「実験小動物の生体内の
代謝の個体レベルでの無・低侵襲的解析、可視化」)

チームリーダー :  内海 英雄 【九州大学大学院 薬学研究院 教授】
中核機関 :  九州大学
参画機関 :  日本電子株式会社
山形大学
崇城大学
株式会社日立メディコ
富士電機システムズ株式会社
三菱ウェルファーマ株式会社
独立行政法人 放射線医学総合研究所
T.開発の概要
 生活習慣病に深く関わる「活性酸素・フリーラジカル・レドックス」の動態を無侵襲画像解析するために、高分解磁気共鳴統合画像解析装置および最適化プローブ剤からなるシステムを開発する。本システムを種々の酸化ストレス疾患や脳機能障害のモデル実験動物に適用し、レドックス動態・機能障害の無侵襲画像解析手法を確立することで、生活習慣病・脳機能障害の発症機序の解明と新たな診断法の確立・医薬品の開発に貢献する。
U.中間評価における評価項目
(1)統合型磁気共鳴画像解析装置の製作
 目標とする空間分解能、高感度化を達成した。
(2)新規造影剤の開発
 目標を超える複数の造影剤の開発に成功した。
(3)実験動物モデルの検討
 複数のモデルにおいて、フリーラジカル反応等との関係を明らかにし、目標を達成した。
V.評価
 多くの生理現象や疾患の成因・進展には、活性酸素・フリーラジカルを含むレドックス代謝が密接に関与しており、実験小動物でのレドックス動態を個体レベルで可視化できる装置の開発は、生命現象の解明・疾病の解析とその治療法の確立・医薬品の開発に大きな貢献が期待される。
 高分解磁気共鳴統合画像解析装置の開発は順調であり、レドックス動態可視化に最適な分子プローブの設計と評価、及び動物モデルを用いる統合画像解析システムの有用性の実証も並行して進められている。開発の最終目標は十分に達成できると思われるが、競合グループとの優位性を確保しつつ、着実に推進すべきである。


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