教育―保健医療―行政連携によるインクルーシブ教育システムの確立と多地域展開

令和7年度採択 
シナリオ創出フェーズ

研究代表者:塩津 裕康
(名古屋市立大学 医学部 講師)

協働実施者:都竹 淳也
(飛騨市 市長)

提案の概要

【解決すべき社会課題・ボトルネック】

通常学級で特別な支援を要する児童生徒は6.5%(2012)から8.8%(2022)と増加している。また、教員の過重労働やメンタルヘルス不調など、教育を取り巻く社会課題がある。これらの課題の要因として、校内に保健医療専門職(作業療法士など)が配備されていないために校内で専門的支援をうけることができず、児童生徒・教員、ひいては学校全体のウェルビーイングを支える仕組みが不足していることがボトルネックとなっている。

【活用する技術シーズと解決するための手法】

学校作業療法を中心に教育・保健医療・行政の3分野が協働するインクルーシブ教育システムのモデル構築を提案する。このモデルでは「教員が教育に専念できる環境づくり」「児童生徒の活動・参加の実現」に焦点を当てる。そのために、①エビデンスのある支援技術(CO-OP)の活用、②ICTを活用した支援システムの構築、③人材育成システムの確立、を目指す。さらには、医療専門職の学校配備には行政の関与が不可欠である。そのため、行政を組み込んだ持続可能な体制モデルの構築を進める。

【可能性試験の実施計画】※1

モデル構築と多地域展開シナリオの創出に向け、飛騨市内の小・中学校で可能性試験を実施する。ミクロレベルでは、学校作業療法による児童生徒の活動・参加の変化を測定し、教員の教育活動や業務負担等を調査する。マクロレベルでは、不登校生徒数や福祉相談件数等のデータを分析し、多角的に効果を検証する。あわせて、自治体間で情報共有するコンソーシアムを設立し、多地域展開のシナリオを整理・提示する。

※1 シナリオ創出フェーズでは、社会課題を解決する社会システムを想定し、技術シーズを活用した解決策(シナリオ)における社会実装の可能性を検証する。

研究開発への参画・協力機関

  • 名古屋市立大学
  • 飛騨市
  • 特定非営利法人はびりす
  • 福島県立医科大学
  • 長崎大学
  • メリーランド州公立学校

塩津プロジェクト概要図

特に優先するゴール※2

  • 目標4:質の高い教育をみんなに
  • 目標10:人や国の不平等をなくそう

※2 特に優先するゴール、ターゲットを示しているが、SDGsの17ゴールは統合的で相互に関連しており、トレードオフにならないように留意しつつ研究開発を推進する。

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