受賞取り組み紹介

海水を用いた有価物併産カーボンリサイクル技術実証

2025年度 奨励賞

団体名:早稲田大学、株式会社ササクラ、吉野石膏株式会社

  • 13.気候変動に具体的な対策を
  • 6.安全な水とトイレを世界中に
  • 7.エネルギーをみんなに。そしてクリーンに
  • 12.つくる責任、つかう責任
  • 14.海の豊かさを守ろう

解決したい社会課題

  • CO2を効率的に固定・活用して、地球温暖化を抑制したい
  • 海水淡水化の副産物である廃かん水問題を解決したい

取り組み内容

気候変動対策として2050年までのカーボンニュートラル達成が求められる中、CO2の分離回収・固定化技術の急速な進展が不可欠となっている。また、海水淡水化プラントの需要が世界的に高まる一方、そこで排出される廃かん水(濃縮された塩水)の環境負荷が新たな課題として顕在化している。

この取り組みでは、早稲田大学の研究成果を活用し、海水を原料とするCO2固定化技術の実証研究を産学連携で進めている。取り組みの成果として、海水から純粋なMgO(酸化マグネシウム)を作り出し、石膏、芒硝、食塩、肥料、塩酸といった有価物を併産しつつ、CO2をマグネシウムで固定化したコンクリートの開発に成功した。WMaCS®と名付けられたこのコンクリートは、原料に石灰を一切使用しておらず製造過程でCO2を排出することは無い。CO2固定化の効果は半永久的であり、従来のコンクリートと同等の強度を持つ。また、併産された有価物の販売で製造コストを実質0とすることも可能になる。事業化における主なターゲットは海水淡水化プラントであるが、海水だけでなく内陸塩湖など濃い塩水があれば適用できる。

現在は、本格的な事業化を目指し、システムの安定稼働や最適な運転条件の検証、塩化物による金属の耐食性検証などに取り組んでおり、CO2の大量固定化と資源循環を両立する技術として期待されている。

システムの全体像
WMaCS®の製品例
WMaCS®(ダブルマックス)
Waseda Magnesium-based CO2 Sequestration materials(商標登録 第6829796号:海水とCO2だけが原料の無機材)
WMaCS®コンクリートの性能

わたしたちの取り組みについて(受賞団体より)

わたしたちの取り組みは、海水淡水化プラントから排出される廃かん水と CO2を原料とした製品開発を通して、気候変動に具体的な対策と安全な飲料水を提供し、豊かな海の資源も守ることにも貢献するものです。原料は自然界にほぼ無尽蔵に存在してどこでも入手可能ですし、石膏や肥料をはじめとする有価物も併産できるので、水需要の高い開発途上国においても早期に収益化が可能な技術として、国際的な展開を目指していきます。

WMaCS®のアイコン

取り組みについてのお問い合わせ先

関連リンク

受賞取り組み一覧へ