受賞取り組み紹介

衛星「ADRAS-J」による本物のデブリへの接近・観測ミッション

2025年度 奨励賞

団体名:株式会社アストロスケール

  • 12.つくる責任、つかう責任
  • 9.産業と技術革新の基盤を作ろう

解決したい社会課題

  • 宇宙の軌道環境の保全を担う技術で、持続可能な社会の構築に貢献したい

取り組み内容

人工衛星によるサービスは、通信・測位・気象・災害監視などにおいて人々の暮らしを大きく支えており、宇宙空間は現代社会のインフラの一部となっている。また、SDGsの進捗状況を確認する手段としても衛星技術が活用されている反面、使用済み衛星や破片などの「宇宙ごみ(スペースデブリ)」の急増で、衛星とのニアミスや衝突のリスクが高まり、宇宙空間の持続可能性の確保は喫緊の課題となっている。

この取り組みでは、その対処として欠かせない技術である宇宙空間におけるRPO(ランデブ・近傍運用)技術開発の末、2024年に打ち上げられた衛星「ADRAS-J」での実証を行い、実際のデブリに対するRPO技術を用いた接近・観測に世界で初めて成功した。これにより、遠距離からのデブリへの接近、定点・周回観測、衝突回避機能の検証などを通じて、今後のデブリ除去に向けた貴重な知見が得られた。特に複数のカメラ・センサーによる高精度な航法誘導と異常検知に基づく衝突回避機能により安全性と操作精度を両立できたことは、宇宙開発を「使い捨て」から「循環型」へと転換する第一歩となる。

今後は、この技術をさまざまなプロジェクトに活用することで、宇宙のロードサービスとも言える軌道上サービスの実現と宇宙環境の保全への貢献が期待される。

  •  ※ RPO(ランデブ・近傍運用)技術:宇宙空間で他の物体に安全かつ精密に接近・操作する技術
軌道上で撮影した本物のデブリの画像
ADRAS-Jミッション イメージ図

わたしたちの取り組みについて(受賞団体より)

アストロスケールは軌道上サービスの世界的リーダーとして安全で持続可能な宇宙開発に取り組んでおり、衛星の燃料補給や寿命延長、故障機や物体の観測・点検、デブリの除去など、多様で革新的な軌道上サービスソリューションを提供します。人工衛星等の定期的な点検、移動、除去、寿命延長のためにより多くの衛星運用者が軌道上サービスを導入し、循環型宇宙経済の可能性が広がり、より持続可能な宇宙の未来が開かれつつあります。

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