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SIP「革新的燃焼技術」最終公開シンポジウムを開催しました

SIP「革新的燃焼技術」
https://www.jst.go.jp/sip/k01.html

戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)「革新的燃焼技術」(以下、本課題)は、平成31年1月28日(月)、東京大学安田講堂において、自動車用内燃機関技術研究組合(AICE)の協賛を得て最終公開シンポジウムを開催しました。

本課題では、乗用車用内燃機関の最大熱効率50%および持続的な産学連携体制の構築という2つの目標に向けて、JSTがAICEとが連携協定を締結し、相互に協力しながら産学連携を推進しています。

今回のシンポジウムには約700名もの参加者が集い、プロジェクトの最終成果として、目標である最大熱効率50%達成や、現象解明に基づいて構築されたモデル/ソフトウェア群に関する研究成果が発表されました。また、プロジェクトに参加している約80の研究機関によるポスター展示が行われ、展示会場では来場者が各所で活発な議論を展開していました。さらに、プロジェクトの研究成果の一つである燃焼制御システム「RAICA」に関して、報道関係者向けにエンジン実験のデモンストレーションを交えた研究成果紹介(プレスイベント)が行われ、約20名の報道関係者が参加しました。

チーム講演では、「ガソリン燃焼チーム」「ディーゼル燃焼チーム」「制御チーム」「損失低減チーム」の4つのチームが、それぞれの研究成果について発表しました。また、講演の中では若手研究者たちが次々と短時間で自身の研究活動を紹介していくフラッシュプレゼンテーションも行われました。登壇者の皆さんは、緊張しながらも、若手らしく活き活きと発表していました。

シンポジウムの中盤では、第1回目のシンポジウムの登壇者と同様、本課題の杉山雅則プログラムディレクター(トヨタ自動車)と越光男プログラム会議委員(東京大学名誉教授)による産学対談が行われました。産学連携の難しさ等を語った当時を振り返り、現在想定以上の産学連携体制が構築されていることや、本課題を通じた自身の変化等を和やかな雰囲気で語り合いました。

また、シンポジウムの終盤には、本課題の古野志健男サブプログラムディレクター(SOKEN 専務取締役)より、5年間の産学研究活動を振り返った本課題の成果総括の後、AICE人見光夫理事(マツダ 常務執行役員・シニア技術開発フェロー)の講演にて、本課題で構築された産学連携体制を引き継いでいくというメッセージが発信され、プロジェクト終了後も研究の更なる発展を期待させるシンポジウムとなりました。