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シンポジウム「災害に強くしなやかな社会の創造を目指して」を開催
2015年3月18日 東京エレクトロンホール宮城

2015年3月18日(水)、仙台(東京エレクトロンホール宮城)にて、シンポジウム「災害に強くしなやかな社会の創造を目指して ~防災研究の新たなパラダイムとファンディング機関の役割~」を開催しました。

本シンポジウムは、第3回国連防災世界会議のパブリック・フォーラムの一環としてJSTが主催したものです。国連防災世界会議は、国際的な防災戦略について議論する国連主催の会議で、第3回として仙台で開催された今回の会議には、世界186カ国からの代表者が参加。今後の各国の防災の具体的な行動指針をまとめた「仙台防災枠組2015-2030」が採択されました。関連イベントとして開催されたパブリック・フォーラムでは、政府機関、地方自治体、NPO、NGO、大学、地域団体など、国内外の多様な主体が、防災や減災、復興に関する取り組みを一般公開により広く発信するもので、開催イベント数、のべ参加人数ともに、国内最大規模の国際イベントとなりました。
JSTとしても、このような重要な機会に、これまでの研究開発や社会実装の取り組みを発信して、今後、ファンディング機関として、防災・減災に向けた取り組みをどのような方針のもとに進めていくのかを明確にしていくことが重要であると考えて、シンポジウムを企画しました。
また、14~18日の世界会議会期中、せんだいメディアテークの展示会場にて、復興促進センター等の活動、成果の展示も行いました。

シンポジウムでは、泉紳一郎研究監(JST経営企画部重点分野推進チーム社会技術・社会基盤分野/社会技術研究開発センター長)から、前回の国連防災世界会議(2005年、兵庫)以降にJST全体で実施された防災・減災に関わるプロジェクトを俯瞰した結果を紹介した後、CREST、A-STEP、国際共同研究、復興促進プログラム、社会技術研究開発などで実施された7件のプロジェクトの研究代表者の方から、具体的な内容や成果を発表いただきました。つづいて、JSTで研究開発プログラムや各事業を統括する立場から、林春男 京都大学防災研究所教授、本藏義守 東京工業大学名誉教授、寺沢計二 復興促進センター長、渡辺美代子 執行役に登壇頂き、今後のJSTにおける取り組みの方向性についてパネルディスカッションを行いました。会場からのご意見も頂き、既存技術を社会実装しながら新技術を開発して統合化・総合化を図っていくことや、研究開発の途中から現場に適用していくことの重要性などについて議論が交わされました。
当日は、地元企業や研究者の方、地域活動を実施されている方など、150名余りの方にご参加を頂き、大変盛況な会となりました。

今回の議論、ご意見も踏まえて、国際的にもスタンダードとなっていく防災のあり方、その中での科学技術イノベーションの果たす役割を見いだしていきたいと考えています。