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「フレキシブル医療IT」研究会 発足シンポジウムを開催
2013年10月15日 東京大学 弥生講堂 一条ホール

ERATO染谷生体調和エレクトロニクスプロジェクトの染谷隆夫研究総括(東京大学大学院工学系研究科 教授)らが設立した、「フレキシブル医療IT」研究会*の発足記念シンポジウムを、10月15日(火)に東京大学弥生講堂にて開催いたしました。

*本研究会は、東京大学大学院工学系研究科 染谷隆夫教授らが、有機フレキシブルエレクトロニクスを基盤とした新たなエレクトロニクス産業創出に向けて、産学官で最新の研究開発動向や、事業化への展開等を議論する場として設立いたしました。 

シンポジウム冒頭に、染谷先生から、本研究会の趣旨説明、およびERATOプロジェクトの最新の研究成果や今後の展開等を講演。その後、医工学分野で活躍されている大阪大学 平田雅之先生や、東北国立病院機構本部北海道東北ブロック研究室 小野寺宏先生から、最新のブレインマシンインターフェースや神経回路再建に必要な足場の開発を含めた医療デバイスの研究成果等について、それぞれご紹介いただきました。また、日経BP社 日経ヘルスケアデジタルヘルスの小谷卓也氏は、医療のコンシューマ化やポイント・ケア・テクノロジーへのニーズに向けた産学官連携の必要性を解説。さらに、産業技術総合研究所 前田龍太郎先生から小型センサノードによる省エネ化の取り組み等、MEMSによるセンサーネットワークの社会実証について、奈良先端科学技術大学院大学 太田淳先生からはCMOSイメージングを用いた人工視覚や脳内埋植等の成果についてご講演いただきました。シンポジウム会場の外では、これまでの研究成果をまとめたパネルだけでなく、羽根よりも軽くて柔らかいセンサーの試作品などを展示し、実際にデバイスを手に取ってその柔らかさと軽さを体感してもらいました。

シンポジウム当日は、台風26号が近づき暴風雨でしたが、企業や大学等の研究者ら300名弱が集まり、フレキシブル有機エレクトロニクス分野への関心の高さを感じました。今後、本研究会の活動を通じて、「フレキシブル医療IT」という新たな産業の創出につながることを期待いたします。

(研究プロジェクト推進部 今林)

  • ★フレキシブル医療IT研究会のホームページ★ 今後の研究会の活動等は下記をご参照ください。
  • http://www.ntech.t.u-tokyo.ac.jp/fmit/
  • <2013年度 プロジェクト関連トピックスおよびプレスリリース>
    ◆9月4日トピックス;ERATO染谷プロジェクトが開発した柔らかい有機デバイスがIEEE Spectrumの表紙に掲載
    https://www.jst.go.jp/report/2013/130904.html
    ◆7月29日プレスリリース;世界最軽量、世界最薄の柔らかい有機LED(発光ダイオード)の開発に成功
    ~あらゆる曲面に張り付けられる有機LED照明やヘルスケア・センサーの新しい光源への応用が期待~
    https://www.jst.go.jp/pr/announce/20130729/index.html
    ◆7月25日プレスリリース;世界最軽量、世界最薄の柔らかい電子回路の開発に成功
    ~羽毛よりも軽く、装着感のないヘルスケアセンサーへの応用が期待~
    https://www.jst.go.jp/pr/announce/20130725/index.html