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日中韓若手研究者ワークショップ 「The Green Wave for Opening the Eco Future」
-2010年05月29日(土)~30日(日) 韓国 済州島-

日中韓若手研究者ワークショップ 「The Green Wave for Opening the Eco Future」_1

文部科学省、中国の科学技術部、そして韓国の教育科学技術省は「The Green Wave for Opening the Eco Future」をテーマとする日中韓若手研究者ワークショップを韓国の済州島で開催しました。JSTは日本側の協力機関として本ワークショップに参加し、低炭素社会戦略センターの小宮山 宏 センター長が基調講演(タイトル:Low Carbon Industrial Revolution - How Japan can contribute-)を行いました。

このワークショップには合計で63名(日本:22名、中国:19名、韓国:22名)の若手研究者が参加し、三カ国の研究交流の在り方について、白熱した議論に臨みました。議論は4つのグループに分かれて行われ、各グループの座長が以下の通り全体会で総括しました。

グループ1 : Green IT (座長:韓国科学技術院 Youngchul Sung 准教授)
継続的な研究交流のための枠組み構築が重要である。日中韓の若手研究者によるサバティカル研修、日中韓の大学間の単位互換制度や研究交流課題への支援等が必要である。

グループ2 : Green Energy (座長:韓国科学技術研究院 Kyung Yoon Chung 主任研究員)
日中韓の若手研究者が中核となり、研究交流のためのプログラム設計をすべきだ。また、若手研究者ワークショップは継続して行う必要があるが、テーマを絞るべきである。さらに、研究交流は知財権が余り問題にならない領域から開始し、産業界や政府も関与していくべきである。

グループ3 : Green City (座長:東京大学 大森 宣暁 准教授)
日中韓における状況の類似点と相違点を議論した上で、エコシティ実現のために各国で共有できる指標、政策、管理体制等を共同で研究していく必要がある。そのような研究を推進するためも、若手研究者による研究交流課題への支援が重要だ。

グループ4 : Green Environment (座長:中国水利水電科学研究院 Yan Denghua 主任)
日中韓の研究交流課題として重要なものに、国境を越えた汚染問題への対処法、情報共有(データ、規制政策、将来予測、感染症等)、国民の理解増進と参画の拡大、観測データを用いた共通のモデル作りが挙げられる。

日中韓若手研究者ワークショップ 「The Green Wave for Opening the Eco Future」_2

日中韓若手研究者ワークショップ 「The Green Wave for Opening the Eco Future」_3

日中韓若手研究者ワークショップ 「The Green Wave for Opening the Eco Future」_4


ワークショップ後、若手研究者らは日中韓の3首脳(日本:鳩山 由起夫首相、中国:温家宝首相、韓国:李明博大統領)と懇談し、議論の内容を報告しました。
次回の日中韓若手研究者ワークショップは来年、中国で開催される予定です。