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プレビズ技術を用いた作品がトリプル受賞

国内外で短編映画賞を受賞、記念シンポジウムを9月14日に開催

プレビズ技術を用いた作品がトリプル受賞_1 
プレビズ技術を用いた作品がトリプル受賞_2

CREST研究領域「デジタルメディア作品の制作を支援する基盤技術」(領域統括:原島博)の研究課題「映画制作を支援する複合現実型可視化技術」(通称:MR-PreVizプロジェクト、研究代表者:田村秀行)では、映画制作の新しいクリエイティブツールの研究開発を推進しています。

その研究成果の実証実験として製作した短編映画『カクレ鬼』が、アジア最大級の短編映画祭「ショートショートフィルムフェスティバル&アジア 2009」(6月4 - 14日)でジャパン部門の「オーディエンスアワード」(観客賞)に輝きました。また、9月には国際的にも権威ある短編アクション映画祭「The Action/Cut Short Film Competition」では「Best Foreign Awards」(優秀外国語映画賞)に選ばれました。

これはCREST研究による先端技術から、この1年間に日本で製作された短編映画の中で最も観客から支持された作品が生まれ、国際映画祭の審査員にも高く評価されるレベルに達していたことを意味しています。また、制作技術そのものも、「2009年度デジタルコンテンツシンポジウム」で「第5回DCS船井賞」を受賞し、業界の注目を集めるところとなっています。

MR-PreVizとは、現実世界と仮想世界を融合する複合現実感(Mixed Reality; MR)を映画の事前可視化(Pre-Visualization; PreViz)に活用する技術です。本番撮影前に、様々な可視化ツールを利用することで、キャメラリハーサルやアクションシーンの再設計が効率的に実現できます。これは、映像クリエータ達が創造性を発揮することを支援すると同時に、映画制作プロセスを効率化することによるコストダウンにも繋がります。今回は、中間評価期までの研究成果を実際にプロの映画監督や撮影監督に使ってもらったところ、監督やアクション監督の意図をスタッフに伝えるコミュニケーションツールとして大きな威力を発揮することが実証されました。

このトリプル受賞を記念して、来たる9月14日(月)に記念シンポジウム「デジタル技術が映画を変える、プレビズ技術が創造性を高める Part 2」(於 立命館東京キャンパス)を開催することとなりました。詳しくは、下記をご参照ください。