[本文]

ご挨拶

「情報学による未来社会のデザイン」第2回シンポジウム
〜情報学が拓くヘルス&ウェルネス〜

情報学には、社会のシステムやアーキテクチャをデザインするうえで大きな役割が期待されていますが、社会の要請に応えるためには多くの研究課題を解決していく必要があります。

独立行政法人科学技術振興機構(JST)の情報関連領域と日本学術会議情報学委員会は、新たな情報学の研究開発のうねりを創出するため、昨年より3年間にわたりシンポジウムを実施することにしています。昨年の第1回では「大量データに基づく未来社会のデザイン」をテーマとして取り上げ、急速に発展する参加型メディアよる合意形成や、データに基づくシミュレーション技術を用いた新たな社会デザインなどを提案し、参加された多くの方々と討論をいたしました。

第2回は「情報学が拓くヘルス&ウェルネス」をテーマにシンポジウムを開催します。ご承知のように、我が国は2007年、世界に先駆けて「超高齢社会」に突入し、既に全人口の約25%が65歳以上の高齢者で占められています。2055年にはその割合は40%を超えることが予想されています。そのため、労働者人口の減少を抑え、社会保障費や介護労働を軽減するために、健康で高福祉な社会を創りだすことが喫緊の課題となっています。第4期科学技術基本政策においても、健康長寿社会の構築に向けた現状の認識とあるべき姿について議論がされています。

このような背景の中で、情報学は何を次の研究目標に据えるべきなのか? 最先端技術を駆使するだけでなく、異分野との融合なくして未来は見えてきません。最新の研究事例や海外の産業化事例などの発表・紹介とともに、情報・医療・福祉分野をはじめ、関連分野の方々と一緒に実問題に根ざした討論を深めたいと考えています。

産学官を問わず様々な分野で問題意識をお持ちの多くの皆さまのご参加をお待ちしています。

独立行政法人 科学技術振興機構

  • CREST「共生社会に向けた人間調和型情報技術の構築」研究総括 東倉洋一
  • さきがけ「知の創生と情報社会」研究総括、日本学術会議環境知能分科会 中島秀之
  • さきがけ「情報環境と人」研究総括、日本学術会議環境知能分科会 石田 亨