平成15年5月8日 埼玉県川口市本町4-1-8 科学技術振興事業団 電話(048)226-5606(総務部広報室) URL http://www.jst.go.jp/ |
科学技術振興事業団(理事長 沖村憲樹)は、慶應義塾大学教授 小池康博氏らの研究成果である「医療用挿管イメージガイド」開発を当事業団の委託開発事業の課題として、平成11年3月から平成14年9月にかけて、スカラ株式会社(代表取締役社長 山本正男、本社 東京都渋谷区代々木3-28-6、資本金4億7500万円、電話03-3378-6101)に委託して開発(開発費約1億2000万円)を進めていましたが、このほど本開発を成功と認定しました。 | |||||||
(開発の背景) | |||||||
麻酔や集中治療、救急医療における人工呼吸の際には、気管に気管内チューブと呼ばれる管を挿入して気道確保が行われています。気管内チューブの挿入は、多くの場合手探りで行われていますが、誤って食道に挿入したり、治療中にはずれた場合、重大な事故に繋がるため、挿入時の様子や治療中の挿入具合などを、目で確認できるようにするイメージガイドシステムが求められています。 | |||||||
(開発の内容) | |||||||
本新技術は、プラスチック光ファイバーで体内の画像を伝送し、固体撮像素子を介してモニターに映し出す医療用挿管イメージガイドに関するものです(図-2)。画像伝送に用いるプラスチックファイバーは、周辺から中心に向けて連続的に屈折率を高めることにより、1本で画像伝送を可能としたものです。モノマーに屈折率分布を形成するドーパントを添加し、その濃度が適切に分布するようにプラスチックのプリフォームを製造し、これを延伸するもので、安価に製造できます(図-1)。 | |||||||
(開発の効果) | |||||||
本新技術は、現在、手探りで行われている気管内チューブや吸引管等の体内への挿入を、映像で支援するガイドとして手軽に使用でき、安全に、そして短時間に、確実に気管内挿管が行え、挿入時の安全性の向上や、患者の苦痛緩和、及び、挿管操作使用者の負担軽減等に大きく貢献することが期待されます(図-3、図-4)。 | |||||||
なお、本件についての問い合わせは以下の通りです。 | |||||||
| |||||||
|