(1) ガンビエロールの化学構造式

(2)ガンビエロールの示す生物活性としてマウスに対する急性毒性が知られている。腹腔内注射におけるLD50値(体重1 kg相当のマウスの50%致死量)は50μg/kg。
(3)遷移金属触媒を用いる有機金属化合物と有機ハロゲン化合物などのクロスカップリング反応は、炭素-炭素結合形成反応として有機合成化学の各分野において広く利用されている。パラジウム触媒による有機ホウ素化合物のクロスカップリング反応は鈴木-宮浦反応と呼ばれ、共存する各種官能基と反応することなく、水中でも実施できる用途の広い反応である。特に、他の有機金属化合物と異なり、有害な副生成物を生じず反応後の廃棄が容易なので、工業的生産にも良く活用されている。
(4)パラジウム触媒による有機スズ化合物を用いるクロスカップリング反応がStille反応である。Stille反応においては1価の銅塩が共触媒として有効であり、反応を加速することが知られている(改良Stille反応)。
(5)ガンビエロールの全合成経路の概略

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