科学技術振興事業団報 第206号
平成14年1月30日
埼玉県川口市本町4-1-8
科学技術振興事業団
電話(048)226-5606(総務部広報室)

プレ・ベンチャー事業から「圧電アクチュエータを利用した精密位置決めシステム」による商品の製造、販売を行う大学発ベンチャー企業の設立について

 科学技術振興事業団(理事長 沖村憲樹)では、平成11年度より大学等の研究成果をベンチャービジネスにつなげていくために起業化に向けた研究開発を行う新規事業志向型研究開発成果展開事業(プレ・ベンチャー事業)を実施してきました。
 この度、プレ・ベンチャー事業の平成11年度に開始しました研究開発課題「精密微調機構用圧電アクチュエータ」の研究開発チーム(リーダー:宗片睦夫、サブリーダー:樋口俊郎東京大学大学院工学系研究科教授)のメンバー等が出資してベンチャー企業有限会社ナノコントロール(宗片睦夫社長、本社:東京都品川区、資本金:800万円)を平成14年1月10日に本事業から3社目となる大学発ベンチャー企業を設立しました。(有)ナノコントロールは、4月に増資して株式会社とし、樋口教授は役員兼業の承認を得て本企業に参加する予定です。
 (有)ナノコントロールでは、圧電アクチュエータ素子の慣性力を利用して面接触した状態で位置合せができる光学部品用調芯装置、圧電素子と薄膜型の歪ゲージセンサを搭載したナノメートルオーダの微動ステージユニット等の製造、販売を行います。
 また、本アクチュエータの技術は、東京大学大学院工学系研究科 樋口俊郎 教授の研究成果を基に開発されたもので、受発光素子と光ファイバ、導波路との位置決めやレンズやミラーなどの光学部品の組立の際の光軸調整を自動かつ高精度で行うことができる。また、小型化が可能なため、光学部品の光軸合わせ以外に半導体、精密加工、液晶、分析装置等の分野での利用が期待される画期的な商品である。

企業概要
ナノコントローラ NCシリーズ
微動ステージ NSシリーズ
芯打アクチュエータ SA101a/SA102b
芯打 SUシリーズ
新規事業志向型研究開発成果展開事業

なお、本件についての問い合わせは、企業化開発事業本部 技術展開部 新規事業創出室
 (電話03−5214−0016) 服部又は難波までご連絡下さい

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