補足説明


 

 結晶成長中に形成される正四面体のナノ構造(図1参照)
InAs(111)A面では結晶成長中にピラミッドが頂点を下にして埋め込まれたナノ構造が形成される。電子はこのナノ構造に閉じ込められるため、ナノ構造は量子ドットとして働く。
二つの異なる寸法のナノ構造で実際に測定された電子波のパターン(電子の密度分布)(図23参照)
 ナノ構造に量子的に閉じ込められた電子の波のパターンが顕微鏡で見たかのようにきれいに観測されている。測定する電子のエネルギーを針に加える電圧で制御することにより、17nmのナノ構造で一番目と二番目、34nmのナノ構造で三番目、四番目の量子状態に対応したパターンが観察されており、観察された結果は量子力学をもとにした理論計算と良く一致している。17nmの構造では量子的に閉じ込められたことによる電子状態の共鳴(特定のエネルギーへの集中)が観測され、周囲に比べて量子ドット中のパターンが明るく見えている。

 

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