平成12年8月31日 埼玉県川口本町4−1−8 科学技術振興事業団 電話(048)226-5606(総務部広報担当) |
科学技術振興事業団(理事長 川崎雅弘)は、(財)電気磁気材料研究所
所長 増本健氏および東北大学 金属材料研究所
所長 井上明久氏の研究成果である「準結晶分散型アルミニウム合金の製造技術」を当事業団の委託開発制度の平成9年度課題として、平成9年3月から平成12年3月にかけてYKK株式会社
(社長 吉田忠裕、本社 東京都千代田区神田和泉町1、資本金約107億円、電話03-3864-2000)に委託して開発を進めていた(開発費約2.1億円)が、このほど本開発を成功と認定した。
機械産業の分野では、高効率化や省エネ化が進められており、この方策の一つとして従来の鉄系部品をより軽量なアルミニウム系部品で置き換えることが検討されている。このためには高強度や高延性(加工性)などが必要であるが、従来のアルミニウム合金では高温での高強度、高延性および高靱性を同時に成り立たせることは成功しておらず、実用化についての課題となっていた。
本新技術は、微細なアルミニウム準結晶粒子を、アルミニウム結晶合金中に均一に分散させることで、高温での強度に優れかつ高延性で加工性に富む新合金の製造に成功したものである。さらにこの合金は、耐摩耗性や耐衝撃性にも優れているなどこれまでのアルミニウム合金にない特徴を持ち合わせている。
このため、高温で使用される部品や高速摺動部品などへの利用が期待される。
・「準結晶分散型アルミニウム合金の製造技術」の開発に成功(背景・内容・効果)
(*)この発表についての問い合わせは以下の通りです。 科学技術振興事業団 開発業務部 管理課長 草野 辰雄 管理課 木曽原 直之【電話 03-5214-8996】 YKK株式会社 研究開発本部 研究企画室 室長 佐藤 正紀 【電話03-3581-8491】 |
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