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「デバイスへの展開の可能性のみえる戦略的な基礎研究」
(1) | 新物質の合成:人工無機物質、多価イオン高電荷利用、無応力C−B−N、超伝導材料等 |
(2) | 極微細構造による新物性の発現:周期的ドーパント配列、Si微粒子、表面超構造等 |
(3) | 極微細構造プロセス技術:ナノサイズ規則集積構造形成法、欠陥制御プロセス等 |
(4) | 新原理・構造に基づくデバイス:光・電子波束制御、非対称結合量子井戸等 |
(5) | 量子コンピューティング:核スピンネットワーク利用、単一分子情報処理システム等 |
(6) | その他:時間分解能光電子顕微鏡、複素電顕、蛋白質によるナノ制御等 |
であった。
このうち領域アドバイザーの評価等に基づいて、28件の提案課題について、それぞれ2名ずつの当該分野の専門家に審査を依頼し、その結果6課題について更に面接選考を行い、前記の5課題が選定された。
今回は企業、国研の研究者が代表者になっている提案は採択課題に含まれなかったが、研究代表者の所属機関には関東地域のみではなく、名古屋、大阪にも分散し、かつ若い研究代表者の提案課題が採択されたことは心強い点であった。
選考にあたっては前回同様、電子・光子等の量子力学的な機能を制御することになり、エレクトロニクスに新しいデバイスパラダイムを導入する可能性のある独創的研究であること、学術的、社会的に必要性の高いこと、研究遂行の可能性が重視されたことはもちろんであるが、更に本研究領域としての戦略的、当該研究課題遂行における戦略性も重要な評価項目とした。
本研究領域は電子・光子等の機能制御を通じ、「分子レベルの新機能発現を通じた技術革新」の戦略目標を実現しなければならないので、この目標の下に研究課題を戦略的に採用し、かつ個々の研究課題内においても各研究者は優れた研究成果を挙げることはもちろんであるが、それだけではなく、当該研究課題の戦略的達成を分担して行うものでなければならず、来年度もこの点にも留意して研究提案がなされることを期待している。
This page updated on September 8, 1998
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