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別紙2

ACCELの概要

1.目的

戦略的創造研究推進事業などで創出された世界をリードする顕著な研究成果のうち有望なものの、すぐには企業などではリスクの判断が困難な成果を抽出し、プログラムマネージャー(PM)のイノベーション指向の研究マネジメントにより、技術的成立性の証明・提示(Proof of Concept:POC)および適切な権利化まで推進することで、企業やベンチャーや他事業などに研究開発の流れをつなげます。

2.特徴

イノベーション指向の研究マネジメントを行うため、研究開発課題ごとにPMを配置します。PMは研究代表者と協力して、研究開発課題の提案からマネジメントまでを行います。

図

3.事前評価の方法

(1)課題選定評価基準

以下の評価基準により評価を行います。

①世界をリードする顕著な研究成果が出ていること。

②戦略的創造研究推進事業などで得られた研究成果を発展させ、社会的期待に応え、産業競争力強化や国際展開、さらには社会変革につなげていくビジョンを描くことができること。

③ACCEL終了時点で、企業やベンチャーや他の事業などに研究開発の流れの継承が期待できること。

④企業や投資家などへ具体的な技術的成立性の証明・提示をすることができる研究開発計画であること。

⑤ACCEL終了後も研究を継続できる人材育成、企業連携やベンチャー起業などの出口、グローバル人材の取り込みにつながる取り組みを計画しているか。

 ACCEL研究によって得られる研究開発の成果が、企業や投資家などに「驚きを持って迎えられる」ようなハイインパクトとなることを目指します。

(2)事前評価の評価会について

事前評価は、研究開発運営委員会が行います。また、研究開発運営委員会が行う判断に資する目的で、研究開発課題ごとに専門評価会を設置します。 なお、研究開発運営委員会は、事前評価に加えて、中間評価、事後評価、さらに必要に応じて研究開発課題の進捗状況の評価も行います。

図

(3)事前評価における研究開発運営委員会と専門評価会の役割分担

①研究開発運営委員会の役割
研究開発運営委員会では、上記(1)の課題選定評価基準のうち②「将来へのビジョンの妥当性」、③「ACCEL終了時点でのゴール設定の妥当性」および⑤「ACCEL終了後の研究継続に向けた取組(計画)の妥当性」を主体的に評価し、同評価基準の残る①および④については専門評価会の評価結果を踏まえて総合評価を行い、課題を選考します。

②専門評価会の役割
専門評価会は、上記(1)の課題選定評価基準のうち、評価に専門家の観点を必要とする①「トップサイエンスの成果か」および④「研究計画の妥当性」について主体的に評価して、研究開発運営委員会に報告します。