今年の主な取り組み
- ● 東日本大震災やそれに続く原子力発電事故を経験した今、科学技術とどう関わるかの「おつきあい」を見つける必要があります。科学とのおつきあいでは、答えが明らかでない課題についても考え、語り合い、よい社会を「つくる」コミュニケーションが重要になります。今回のサイエンスアゴラでは、これまでの、知識や楽しさを「伝える」コミュニケーションから、「つくる」コミュニケーションへ内容を広げることを重視しました。開幕シンポジウム、総括セッションでも、「伝える」から「つくる」へ広げることを重視したテーマを取り上げます。
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●サイエンスアゴラは、多様な科学コミュニケーション活動の「見本市」の役割を果たしています。見本市への参加が全国各地域での活動を活性化させるように、アゴラでの交流を促進し、新たな連携活動に発展することを期待します。このため、今年のサイエンスアゴラでは新たに3つの「特設ゾーン」を設定し、同じゾーン内での交流促進や、他のゾーンとの連携企画を行います。
(1)研究者・研究機関の出展を集めた「研究者ゾーン」。
(2)地域における連携活動に関心の高い科学館や団体の出展を集めた「地域連携ゾーン」。
(3)中高生・教員の参加拡大と校外連携活動を促す「生徒発表・教員交流ゾーン」。
※参加生徒を研究者ゾーンで研修させるゾーン間の連携企画などを実施。 - ●サイエンスアゴラでは、企画内容の向上や科学コミュニケーション理念の促進を図ることを目的とした「サイエンスアゴラ賞」を設けています。本年度は来場者による投票とともに、出展者がそれぞれの活動について相互に評価を行うなどの新たな試みを行います。
以下、企画の一部を紹介 その他の企画は、HPをご参照ください。
(主催企画)
開幕シンポジウム
開催方針である「伝える」から「つくる」へ広げる科学コミュニケーションをテーマにパネルディスカッションを行います。
■開催日時 | 11月10日(土) 10:30~12:00 |
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■開催場所 | 日本科学未来館 7階 みらいCANホール |
■登壇者 | 毛利 衛(科学技術振興機構)、佐倉 統(東京大学)、若松 征男(東京電機大学)、大島 まり(東京大学)、ほか |
総括セッション
今回のサイエンスアゴラの成果をゾーンごとに総括(報告)した後、総合討論でアゴラ全体の成果や今後の発展について論じます。
■開催日時 | 11月11日(日) 15:30~17:00 |
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■開催場所 | 日本科学未来館 7階 みらいCANホール |
■登壇者 | 渡辺 政隆(筑波大学)、北原 和夫(東京理科大学)、高安 礼士(全国科学博物館振興財団)、高梨 直紘(東京大学)、小川 雄一(東京大学)、大高 一雄(千葉市科学館)、小泉 周(自然科学研究機構生理学研究所)、ほか |
(ゾーン企画)
高校生の研究者ゾーン訪問研修
「生徒発表・教員交流ゾーン」での生徒発表会に参加する生徒などが、「研究者ゾーン」を訪問して研究者の目指すものや研究者の想いに触れます。科学コミュニケーションを促進するためのワークシートを用いてグループ研修を行います。
■開催日時 | 11月10日(土) 13:30~17:00 |
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■開催場所 | 東京都立産業技術研究センター M2階 イノベーション・ハブ 他 |
■主催 | 教員有志チーム |
研究者リレープレゼンテーション
「研究者ゾーン」に出展する第一線の研究者などが、リレー形式でプレゼンテーションを行い、来場者に研究者の想いを伝えます。研究者・研究機関のゾーン内外での協力・交流の機会としても新たな試みとなります。
■開催日時 | 11月10日(土)・11日(日) 10:00~17:00 |
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■開催場所 | 日本科学未来館 3階 サイエンスライブラリ |
■主催 | 研究者有志チーム |
(JST企画)
Mission Possible ~宇宙探査編~(ワークショップ)
予防医学ともいえる宇宙医学の観点から、生活習慣病などの健康問題にアプローチします。骨や筋肉の衰えが速いスピードで起こる宇宙空間での暮らしへの備えをイメージし、これを実現可能なアンチエイジングとして日常生活に取り入れ、健康意識を高めます。
■開催日時 | 11月10日(土) 10:15~11:45 |
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■開催場所 | 日本科学未来館 7階 会議室2 |
第4回科学ドラマ大賞授賞式(表彰式・トークセッション)
科学をテーマにした、テレビドラマシナリオ、ストーリーを一般から募集した「科学ドラマ大賞」。受賞者に対する表彰式及び関連イベントを実施します。
■開催日時 | 11月10日(土) 13:00~14:30 |
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■開催場所 | 日本科学未来館 1階 企画展示ゾーン 特設ステージ |
対話の場は何を生み出しうるか~世界市民会議WWViewsの取り組み~
(シンポジウム・トークセッション)
政策決定や社会問題の解決に対して、国民による熟議と政策への参画の重要性が指摘されるとともに、解決に向けた実験的な取り組みが世界各国で行われてきています。今年の9月に世界の国々が参加して行われた、市民会議World Wide Viewsの結果を振り返り、一般の人々による対話と熟議が持つ意味、今後の可能性について考えます。
■開催日時 | 11月10日(土) 15:30~17:00 |
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■開催場所 | 日本科学未来館 1階 企画展示ゾーン 特設ステージ |
ビックリするほどビックリ! 日本の先端技術(ワークショップ)
普段何気なく使われている科学・技術が、どのようにわたしたちの文化や生活などに根付いていくのかを、外国人の視点から紹介します。
■開催日時 | 11月10日(土) 15:30~17:00 |
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■開催場所 | 日本科学未来館 7階 イノベーションホール |
めざせ元素ハカセ!! 「元素検定2012」(ワークショップ)
元素検定とは、元素や周期表について楽しみながら学ぶためのクイズで、元素発見の歴史から名前の由来、性質や使いみちまで、元素にまつわるあらゆる話題から出題されます。検定のレベルアップを目指しながら無理なく深い知識を身に付けましょう。
■開催日時 | 11月10日(土) 15:30~17:00 |
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■開催場所 | 産業技術総合研究所 臨海副都心センター別館 11階 会議室1 |
■主催 | 元素周期表同好会 |
地域のネットワークと科学フェスティバル(シンポジウム・トークセッション)
「科学の祭典」が各地に根を下ろしている一方で、新しいタイプの科学フェスティバルも定着しつつあります。今後世界各地に派生することが期待されますが、それに伴って、生じる問題点や可能性を共有するセッションを実施します。
■開催日時 | 11月11日(日) 13:00~14:30 |
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■開催場所 | 日本科学未来館 7階 イノベーションホール |
「どうつくる?家庭や学校で役立つ科学誌」SW読者との集い)(ワークショップ・サイエンスカフェ)
科学教育誌『Science Window(サイエンスウインドウ)』のさまざまな科学を伝える工夫を紹介し、学校や家庭・地域の中で活力や連携を生む科学メディアのつくり方、方法を提案します。
■開催日時 | 11月11日(日) 13:00~14:30 |
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■開催場所 | 日本科学未来館 7階 会議室2 |
(その他企画)
ポッドキャストで科学とつきあう~あのワクワクした科学はどう実現されたのか~
(シンポジウム・トークセッション)
誰もが気軽に聴くことができ、誰もが気軽に作ることもできるポッドキャストで、最新科学の情報を配信する公開収録の形式のトークライブです。
■開催日時 | 11月10日(土) 13:00~14:30 |
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■開催場所 | 日本科学未来館 7階 みらいCANホール |
■主催 | インターネットラジオ局 くりらじ |
科学・技術でわかること、わからないこと PartⅡ(シンポジウム・トークセッション)
多くの人々は、さまざまな場面でゼロリスクを求め、白黒をはっきりさせたいと望んでいます。科学・技術に「絶対」はないという科学リテラシーの基本を社会に定着させるためにはどうすればよいか、リスクに対する考え方や、科学・技術でわかることとわからないことについて考えます。
■開催日時 | 11月10日(土) 13:00~14:30 |
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■開催場所 | 日本科学未来館 7階 イノベーションホール |
■主催 | 日本学術会議 科学と社会委員会 科学力増進分科会 |
高校生ディベート「遺伝子組換え食品は安全か」(ディベート)
遺伝子組換え作物は必要とする考えがある一方で、不安だから食べたくないという意見もあります。遺伝子組換え食品の安全性について、高校生が中心にディベート形式で科学的に議論を深めます。
■開催日時 | 11月11日(日) 10:30~12:00 |
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■開催場所 | 日本科学未来館 1階 企画展示ゾーン 特設ステージ |
■主催 | 岐阜県立岐阜農林高等学校 |
「ヒッグス粒子」発見で何が解決したのか?(シンポジウム・トークセッション)
「ヒッグス粒子」がついに発見されました。質量の起源を探るカギとなる粒子の発見で、何が解決したのでしょうか。ヒッグス粒子とは何か、そして質量とは何かを解説します。
■開催日時 | 11月11日(日) 10:30~12:00 |
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■開催場所 | 産業技術総合研究所 臨海副都心センター別館 11階 多目的室 |
■主催 | 計算基礎科学連携拠点 |
福島での活動経験から習うリスクコミュニケーション(シンポジウム・トークセッション)
大震災から1年以上が経過しているにも関わらず、突発的大規模なリスク事象が発生したときのコミュニケーション技法が提示されているわけではありません。福島県を中心に放射線セミナーを行った経験をもとに、災害時のリスクコミュニケーションのあり方について議論します。
■開催日時 | 11月11日(日) 12:30~14:30 |
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■開催場所 | 産業技術総合研究所 臨海副都心センター別館 11階 会議室1 |
■主催 | 日本放射線影響学会 |
じょうぶな橋を作ろう(展示・説明)
橋には、吊り橋、トラス橋、アーチ橋などあり、橋を通る自動車、人さらには橋の自重を支えています。ブロックで橋を作り、いろいろな改造をしながら橋の強度を理解します。コンピュータシミュレーションなどで、ものづくりの最新技術を紹介します。
■開催日時 | 11月10日(土)・11日(日) 10:00~17:00 |
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■開催場所 | 日本科学未来館 1階 企画展示ゾーン |
■主催 | 三菱電機株式会社 |
放射線って、どのようにして測っているの?(展示・説明)
中学校の理科に放射線を扱う項目ができ、原発事故などにより放射線関連が注目される中、正しい放射線の知識の普及を目指し、検出器の仕組みや、計測した数値が何を示しているのかを理解します。新しく放射線教育に取り組まれる教職員の方におすすめです。
■開催日時 | 11月10日(土)・11日(日) 10:00~17:00 |
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■開催場所 | 日本科学未来館 1階 企画展示ゾーン |
■主催 | 早稲田大学 本庄高等学院 放射線研究グループ |
人体にときめけ!ドキドキハートランド(展示・説明)
身近にあるのに知る機会の少ないわたしたちの「からだ」。その中で心臓という大切な器官を紹介します。大きな模型を使っての解説や心臓クイズコーナー、心音聴診や血圧測定などの体験コーナーがあります。
■開催日時 | 11月10日(土)・11日(日) 10:00~17:00 |
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■開催場所 | 日本科学未来館 7階 会議室1 |
■主催 | 学校法人 川崎学園 川崎医科大学 現代医学教育博物館 |
核融合エネルギーのひみつ 太陽もそうなんだ(展示・説明)
太陽のエネルギー源でもある核融合反応を地上で実現して、エネルギーとして利用する国際プロジェクトが進められています。最新の映像や模型、大口径の太陽専用望遠鏡を用いた観察を通じて、核融合エネルギーを身近に感じましょう。
■開催日時 | 11月10日(土)・11日(日) 10:00~17:00 |
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■開催場所 | シンボルプロムナード公園 |
■主催 | 独立行政法人 日本原子力研究開発機構 那珂核融合研究所 |
※いずれのセッションも、タイトル・登壇者が変わる可能性があります。