食品中の放射性物質の測定に関する開発課題:2件
開発課題名 | チームリーダー 氏名・所属機関・役職 |
サブリーダー 氏名・所属機関・役職 |
その他参画機関 | 開発概要 | 類型 | |
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1 | 食品放射能検査システムの実用化開発 | 山田 宏治 富士電機株式会社 原子力・放射線事業部 放射線システム統括部 営業技術部 次長 |
鈴木 敏和 独立行政法人 放射線医学総合研究所 緊急被ばく医療研究センター 被ばく線量評価部 室長 |
京都大学 | 一般食品中に含まれる放射性セシウム濃度を非破壊で(梱包状態のまま)、高スループットでスクリーニングできるシステムを開発します。一般食品以外の飲料水、牛乳などについては、既存のゲルマニウム半導体検出器を用いたガンマ線スペクトロメトリーに変わるスクリーニング技術の性能検証を行ないます。一般食品の開発目標は、測定下限値25Bq/kg以下、スクリーニングレベル(50Bq/kg)で基準値100Bq/kg未満の判定精度を99.9%とできるものとします。処理能力としては、米30kg袋の場合250袋/時間、一般食品の場合100箱/時間を目標とします。本装置の実用化により、福島県などでの米全量・全袋測定に利用が想定される他、肉、野菜、魚などの検査システムとしても活用されることが期待されます。 |
実用化タイプ (中期開発型) |
2 | 放射能環境標準物質の開発 | 藥袋 佳孝 武蔵大学 人文学部 教授 |
岩本 浩 環境テクノス株式会社 企画開発部 取締役 部長 |
埼玉大学
独立行政法人 産業技術総合研究所 財団法人 日本分析センター 公益社団法人 日本アイソトープ協会 公益社団法人 日本国際問題研究所 公益社団法人 日本分析化学会 |
標準物質は放射線計測の信頼性確保に用いられるための必須の要素技術ですが、身近な農作物の放射線計測に用いることのできる標準物質が十分開発・供給されていないのが現状です。本開発では緊急の分析ニーズの高い玄米・茶葉・乾燥しいたけについて放射能標準物質の生産技術を確立します。特に緊急性の高い米については、平成24年の収穫期に間に合うよう標準物質を開発します。本開発により、環境放射能分析の信頼性向上、国際標準化、トレーサビリティの確立など、国際的にも重要な貢献が期待されます。 |
革新技術タイプ (要素技術型) |
土壌などの放射線モニタリングに関する開発課題:4件
開発課題名 | チームリーダー 氏名・所属機関・役職 |
サブリーダー 氏名・所属機関・役職 |
その他参画機関 | 開発概要 | 類型 | |
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1 | 無人ヘリ搭載用散乱エネルギー認識型高位置分解能ガンマカメラの実用化開発 | 薄 善行 古河機械金属株式会社 素材総合研究所 副所長 |
高橋 浩之 東京大学 大学院工学系研究科 教授 |
東北大学
独立行政法人 日本原子力研究開発機構 |
無人ヘリに搭載可能な小型・軽量(装置総重量10kg以下)・高分解能(位置分解能1m2)のエネルギー補正型ガンマカメラを実用化開発します。本装置を無人ヘリに搭載し、10~20mの上空を水平飛行しながら20x20m2あたりの放射線量マップを1分以内に計測可能とすることを目指します。本装置は、既存の農薬散布用無人ヘリへの搭載や地上での利用も可能なため、放射性セシウムの広範囲な挙動観測を実現し、土壌や樹木、構造物を含む地表面での放射性セシウムの経時的な位置・濃度変動や除染前後の線量を低コスト、高速かつ高精度に行うことが可能となります。 |
実用化タイプ (中期開発型) |
2 | 高感度広視野ガンマ線画像分析装置の実用化開発 | 坂東 直人 株式会社堀場製作所 開発本部先行開発センター 放射線・企画担当部長 |
谷森 達 京都大学 大学院理学研究科 教授 |
キヤノン株式会社 | 宇宙・医療分野で用いられているカメラ技術を応用することにより、地面や植物に含まれたり、建築物などの表面に沈着した放射性セシウムおよび多様な放射性物質の放射能濃度や分布状況を、広域(画像視野角:100度)かつ高精度(検出感度:0.05μSv/h、角度分解能:6度)に画像で把握できるガンマ線カメラ装置を実用化開発します。本装置は軽量性を有しており(15kg以下)、さまざまな場所においてホットスポットの探査のみならず、バックグラウンドレベル程度の低レベル放射能濃度や分布を画像化することができます。これにより、復旧復興に大きく貢献するものと期待されます。 |
実用化タイプ (中期開発型) |
3 | 革新的超広角高感度ガンマ線可視化装置の開発 | 高橋 忠幸 独立行政法人 宇宙航空研究開発機構 宇宙科学研究所 教授 |
黒田 能克 三菱重工業株式会社 航空宇宙事業本部 誘導・エンジン事業部 電子システム技術部 主席技師 |
名古屋大学 | 独自の次世代技術「Si/CdTe半導体コンプトンカメラ」を発展させ、180度の視野を持つ超広角撮像、高精度カラー、核種分離を特徴とする可搬型ガンマ線可視化装置の実現を目指します。この装置により、1~5μSv/h程度の環境下で、環境バックグランドの数倍の強度のホットスポットを10分以内で検出でき、屋根などの高所に集積する放射性物質も画像化することが可能となります。また、装置の軽量化(5~10kg程度以下)により、山林や家屋の裏など、車ではアクセスが難しい環境にも導入が可能です。高線量環境(数10μSv/h)にも対応し、警戒区域での除染作業の効率化や除染作業後の評価などにも活用が期待されます。 |
革新技術タイプ (機器開発型) |
4 | 高線量率環境に対応する線量測定方法の実用化開発 | 山本 幸佳 株式会社千代田テクノル 大洗研究所 所長 |
飯田 敏行 大阪大学 大学院工学研究科 教授 |
金沢工業大学 | 高線量率および高汚染エリアの復旧作業のために、蛍光ガラス線量計の技術を応用した新しい環境線量測定方法を実用化開発します。本技術では、放射線量に応じて蛍光を発するガラス素子をビーズ化し、道路や壁、水路・トレンチなどに散布・塗布し、紫外線ランプ照射により高線量箇所を可視化することができます。本ガラス素子は1mGy~100Gyの範囲を高温環境下(約300℃)で測定することができ、原発内やその周辺の除染・瓦礫撤去作業に用いることができます。ビーズ化以外の素子の利用方法についても検討し、復旧作業で有用となる技術を開発・実用化します。 |
実用化タイプ (中期開発型) |
その他開発課題:2件
開発課題名 | チームリーダー 氏名・所属機関・役職 |
サブリーダー 氏名・所属機関・役職 |
その他参画機関 | 開発概要 | 類型 | |
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1 | 放射性物質の高分解能3次元・直接イメージング技術の開発 | 坂本 哲夫 工学院大学 工学部 教授 |
奥村 丈夫 株式会社日本中性子光学 取締役 |
株式会社阿藤工務店 | 「単一微粒子3次元元素分布分析装置」を応用・発展させることにより、細胞・物質レベルでの解明がされていない放射性物質の蓄積状況・態様を明らかにする技術を開発します。この技術により、セシウム137など放射性同位元素を含む全元素・同位体の検出が可能となり、魚類・肉類・農作物などの細胞内部、土壌粒子、廃棄物の焼却灰粒子にセシウムが付着している像を1粒子10~20分、最高40nmの分解能でイメージングできます。特に、土壌中の雲母や植物体のケイ酸成分(植物石)にセシウムが取り込まれるという基礎データに基づき、これらの実証と除染対策への応用につなげます。被災現地における汚染材料の収集と先端分析機器の開発を密接に連携させ、震災からの復興を加速することが期待されます。 |
革新技術タイプ (要素技術型) |
2 | 耐放射線性を有するアクティブ駆動HEEDの開発 | 渡辺 温 パイオニア株式会社 研究開発部 第一研究室研究3課 課長 |
持木 幸一 東京都市大学 工学部 教授 |
パイオニアマイクロテクノロジー株式会社 | 本開発チーム独自の冷却陰アレイであるHEED(High-efficiency Electron Emission Device)を応用し、耐放射線性に優れた監視カメラ用の撮像素子(アクティブ駆動HEED)を開発します。この耐放射線性に優れた撮像素子は、低電圧(約20V)で駆動するため、消費電力が少なく、作業ロボットなどに実装することができます。事故の起きた福島第一原発内のような高放射線領域においても長時間鮮明な画像を得ることができるため(福島第一原発内と同程度の10Gy/hの環境下で1,000時間程度)、震災からの復興を加速することが期待されます。 |
革新技術タイプ (要素技術型) |