開発課題名 | チームリーダー 氏名・所属機関・役職 |
開発概要 | |
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1 | テラヘルツ帯2次元フーリエ分光用力学インダクタンス検出器の開発 | 有吉 誠一郎 独立行政法人理化学研究所 テラヘルツイメージング研究チーム 基幹研究所研究員 |
テラヘルツ帯での2次元分光技術は、ソフトマテリアルなどの物性研究や応用開拓のために有効な可能性を秘めた技術です。本課題では、2次元フーリエ分光システムへの適用を念頭に置き、従来の半導体ボロメータに比べて1桁以上の優れた検出感度と高速応答を併せもつ超伝導・力学インダクタンス検出器アレイを開発し、2次元フーリエ分光の実現に不可欠な要素技術を確立します。 |
2 | 3次元超解像顕微鏡用照明光学系の開発 | 池滝 慶記 オリンパス(株) 未来創造研究所 リサーチコーディネータ |
生命科学の研究現場では、細胞内の生命現象を司るサイズ100nm以下のオルガネラの機能を分析できるツールが強く求められています。本課題では、蛍光抑制効果を用いた超解像顕微法において、横および深さ方向の分解能を同時に向上できる照明光学系を開発します。本光学系を市販のレーザー走査型顕微鏡を搭載し、オルガネラを空間的に2点分解できるゼプトリットルの立体分解能をもつ3次元超解像顕微鏡システムを実現することを目標とします。 |
3 | 3次元発光イメージングシステムの開発 | 小澤 岳昌 東京大学 大学院理学系研究科 教授 |
生物発光タンパク質(ルシフェラーゼ)は、生理現象を可視化するツールとして広く活用されています。しかし、現在の発光イメージングは2次元画像しか取得できず、深度に関する情報を得ることは困難です。本課題では、光で発光のスイッチングが可能な「Photo-activatableルシフェラーゼ」を開発し、サブミクロンオーダーの3次元発光イメージングシステムを構築します。本技術は、基礎生命科学研究のみならず医学研究や医薬品開発において汎用的な装置となることが期待されます。 |
4 | サブセルラー分析対応高解像度質量分析イメージング試料調製技術の開発 | 澤田 誠 名古屋大学 環境医学研究所 教授 |
本課題は、現状では解像度が300μm程度である質量分析(MS)イメージングを、既存のケミカルプリンターとすでに開発した「特定細胞分析技術+座標再現機能」搭載レーザーマイクロディセクション顕微鏡とを大きな改造を施さずに融合させることによって、普及型MALDI TOF 質量分析装置に対応する汎用MSイメージングの1600倍高解像度化ユニットを開発し、病理診断や細胞診断、再生医療における単一細胞分析などの高精度MSイメージングに資する技術を開発します。 |
5 | 広光波長帯域・高感度・高信頼性撮像素子の開発 | 須川 成利 東北大学 大学院工学研究科 教授 |
原子レベルで表面が平坦化されたシリコンを用い、波長200~1100nmの広光波長帯域で、非冷却で1光子レベルを検出可能な高い感度と、紫外光照射に対する感度劣化と暗電流増加が抑制された高い信頼性を有する、広光波長帯域・高感度・高信頼性光センサおよび撮像素子を開発します。本開発により、各種分光分析機器の検出部の高精度化・長寿命化、また紫外光を用いた高速撮像への応用が可能となります。 |
6 | 大型構造物を高速に透視するための原子核乾板要素技術の開発 | 中村 光廣 名古屋大学 素粒子宇宙起源研究機構 現象解析研究センター 室長・准教授 |
宇宙線を用いて大型構造物を高速に透視するための原子核乾板要素技術の開発を行います。具体的には、毎時1平方メートルを読み取れる超高速原子核乾板読み取り技術と、目的に最適な原子核乾板の製造技術を開発します。これにより、直接観測が難しい火山、熔鉱炉などの大型構造物の3次元内部構造が1日程度の短時間で調査可能となり、原子炉内部状態の透視などにも応用が期待されます。 |
7 | 次世代型蛍光プローブの創製を目指した新規蛍光団の開発 | 花岡 健二郎 東京大学 大学院薬学系研究科 講師 |
生命科学研究において、生体応用における多くの利点から緑色蛍光団である「フルオレセイン」は蛍光プローブや蛍光標識剤の基礎骨格として広く用いられ、古くから盛んに研究されてきました。本開発では、これまでのフルオレセインに関する全てのノウハウを適用可能であり、さらに100nmも長い吸収・蛍光波長を持つ新たな赤色蛍光団の開発を目指します。これによって、低い自家蛍光や高い組織透過性、マルチカラーイメージングへの応用など革新的な展開が可能となり、フルオレセインに取って代わる新たな蛍光団となることが期待されます。 |
8 | 分子識別3次元立体/断層画像計測用誘導ラマン散乱光干渉計の開発 | 由井 宏治 東京理科大学 理学部 准教授 |
誘導ラマン散乱光のもつ位相コヒーレンスに着目し、医療・工業・情報分野における3次元立体像や断層像に用いられるホログラフィやトモグラフィに応用可能なヘテロダイン誘導ラマン散乱光干渉計を開発します。最大の特徴は、分子の指紋領域におけるラマン散乱光の強度だけでなく、光干渉により位相も記録することで、分子識別ホログラフィ・トモグラフィ計測技術が実現できることにあります。 |
開発課題名 | チームリーダー 氏名・所属機関・役職 |
サブリーダー 氏名・所属機関・役職 |
開発概要 | |
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1 | 燃料電池内3次元反応分布可視化装置の開発 | 犬飼 潤治 山梨大学 燃料電池ナノ材料研究センター 特任教授 |
南雲 雄三 (株)島津製作所 基盤技術研究所 主任研究員 |
発電中の燃料電池内部の任意箇所に、必要個数のマイクロサイズの検出プローブを挿入し、ガス流路からアノード、電解質、カソードにかけての平面および深さ方向の物質の同定と状態、反応過程、物理現象を高時間(ミリ秒)・空間(マイクロメートル)分解能で測定することにより、任意運転状況下の電池内の現象を3次元的に明らかにし、可視化および定量が可能な、これまでにない画期的な3次元計測可視化システムを開発します。 |
2 | 太陽電池モジュール高精度インライン計測評価装置の開発 | 藤原 裕之 岐阜大学 工学部 教授 |
杉本 克雄 大日本スクリーン製造(株) PV ソリューション統括部 担当課長 |
薄膜シリコン太陽電池モジュールの高効率化・低コスト化による飛躍的な普及拡大を目的とし、太陽電池構成層の非破壊・高精度評価が可能な分光エリプソメトリー技術を駆使したモジュール製造時のインライン評価技術と、太陽電池モジュールの局所太陽電池特性を直接評価可能な計測評価装置を新たに開発し、大面積モジュールに対する構造評価技術を太陽電池特性評価技術と統合した高精度インライン計測システムの構築を目指します。 |
開発課題名 | チームリーダー 氏名・所属機関・役職 |
サブリーダー 氏名・所属機関・役職 |
開発概要 | |
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1 | 超高感度簡易迅速感染症診断システムの開発 | 伊藤 悦朗 徳島文理大学 香川薬学部 教授 |
阪井 八郎 (株)テクノアソシエ 開発部 設計・モデルポートグループ グループ長 |
ここ数年、入院患者やリハビリ患者の院内感染が問題となっています。院内感染を防ぐには院内に細菌やウィルスを持ち込ませないことが重要ですが、そのためには患者を含む来院者の感染の有無を短時間で判別することが必要となります。しかし、そのような判別手段は現在は存在しません。そこで、本プログラム「要素技術タイプ」で得られた成果をもとに、現在数時間以上も要している診断を10分以内で行える超高感度簡易測定システムを開発し、感染症の拡大防止を目指します。さらには臨床評価も行い、医療現場などでの実用化も検討します。 |
2 | ベクトル磁場検出・高分解能・近接場磁気力顕微鏡の開発 | 齊藤 準 秋田大学 工学資源学研究科 教授 産学連携推進機構 機構長 |
蓮村 聡 エスアイアイ・ナノテクノロジー(株) 分析技術部 技術2G プローブ顕微鏡担当 |
本プログラム「要素技術タイプ」で得られた成果をもとに、探針試料間の交流磁気力により誘起される探針振動の周波数変調現象を利用して、従来困難であった試料表面近傍での磁場計測を実現し、世界最高の空間分解能5nm以下を得ることを目指します。また、これまで難しかった磁場のベクトル計測を、周波数復調時の位相情報処理により実現し、同時に試料磁極の極性の直接検出を行います。本顕微鏡により、電気自動車用永久磁石材料、高密度磁気情報デバイス・材料などの研究開発が加速されることが期待されます。 |
開発課題名 | チームリーダー 氏名・所属機関・役職 |
サブリーダー 氏名・所属機関・役職 |
開発概要 | |
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1 | 3次元電子顕微鏡のための画像処理プラットフォームの開発 | 安永 卓生 九州工業大学 大学院情報工学研究院 教授 |
大野 国弘 (株)なうデータ研究所 代表取締役 |
3次元電子顕微鏡法のための画像処理プラットフォームの構築を実装します。昨今、電子線トモグラフィー法などの3次元電子顕微鏡制御ソフトウェアにとって、画像処理技術が必須の技術となっています。そこで、個々の電子顕微鏡制御ソフトウェアから、本プラットフォームで提供する画像処理API、およびネットワーク越しの画像処理依頼を実施できるものとし、制御ソフトウェアの共通化を行います。 |
開発課題名 | チームリーダー 氏名・所属機関・役職 |
サブリーダー 氏名・所属機関・役職 |
開発概要 | |
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1 | 2次元多共焦点ラマン分光顕微鏡の実用化開発 | 河村 賢一 (株)東京インスツルメンツ 商品開発室 室長 |
岩田 耕一 学習院大学 理学部 教授 |
本プログラム「機器開発タイプ」で開発した成果をもとに、生きた細胞や組織のラマンイメージをリアルタイムで観察可能な2次元多共焦点ラマン分光顕微鏡の実用化開発を行います。本顕微鏡は、励起ビームを20×20(400点)に分割して集光照射し、試料やビームの走査を一切行うことなく2次元ラマンイメージとスペクトル測定が可能です。生きた細胞のラマンイメージ取得時間が1秒以下、空間分解能500nmを目指した実用化開発を行います。 |
2 | 位相型高感度X線医用診断機器の実用化開発 | 長束 澄也 コニカミノルタエムジー(株) 開発本部 画像応用開発チームリーダー |
田中 淳司 埼玉医科大学 放射線科 教授 |
1万分の1度ほどのX線の屈折を検出することにより、従来のX線画像では困難であった軟組織を描出し、疾患の早期診断を実現する位相型高感度X線医用診断機器の実用化開発を行います。本プログラム「機器開発タイプ」で開発したプロトタイプ機を高度化し、撮像視野を拡大するとともに、より多くの部位の撮影を行えるような装置形態と操作性を実現します。さらに、本診断機器による臨床撮影データを収集して、軟骨などの軟組織描出性から診断への適用が期待される関節リウマチや変形性関節症の他、整形外科領域の広範囲の疾患において、早期段階での病変検出の実証を目指します。 |
3 | 小型光ファイバー接続型広帯域波長可変レーザ装置の実用化開発 | 野田 一房 (株)雄島試作研究所 代表取締役社長 |
室 清文 千葉大学 大学院理学研究科 教授 |
本プログラム「要素技術タイプ」で開発した成果をもとに、キャリーバッグ程度の小型でありながら、チタン・サファイアレーザーを代替する、高出力・広帯域波長可変レーザ計測装置の実用化開発を目指します。光源には、曲り導波路チップを用いたLittman型配置で、ハーフミラーを用いて出力をとりだす新機構の外部共振器型半導体レーザーを用います。コンピューター制御下に高速スキャニングと連続波長チューニングを可能とし、光ファイバー出力とすることで、小型でありながら使いやすい最先端レーザ分光計測装置を提供します。 |
4 | 脳活動画像表示システムの実用化開発 | 武者 利光 (株)脳機能研究所 代表取締役会長 |
小杉 幸夫 東京工業大学 大学院総合理工学研究科 教授 |
本プログラム「機器開発タイプ」で開発した成果をもとに、新しい脳活動画像表示システム(NAT)の臨床現場での実用化を図るため、プロトタイプ機を使用した臨床研究による脳機能疾患診断解析アルゴリズムの完成、および製品化に向けてのデータセンター、ユーザーインターフェースなどのシステムの完成を目指します。アルツハイマー型認知症などの早期診断のための低価格・高性能の画像化機器として、中小規模の医療機関にも広く普及することが期待されます。 |