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別紙

戦略的国際科学技術協力推進事業(研究交流型)
「日本-南アフリカ研究交流」平成22年度新規課題 一覧

課題名 日本側
研究代表者
所属・役職 課題概要
南アフリカ側
研究代表者
日本・南ア両国による比較研究に基づくインド-太平洋海域の藻類の多様性と進化の解明 堀口 健雄 北海道大学 大学院理学研究院
教授
本研究交流は、藻類の分類学的、分子系統地理学的、分子系統学的研究を実施することにより、インド-太平洋海域の藻類の多様性、分布および進化を明らかにすることを目的とする。 具体的には、両国における1)底生性渦鞭毛藻類の多様性と分布調査、2)ナノおよびピコプランクトンの多様性研究、3)褐藻類の分子系統地理学的研究、4)港湾における移入海藻類の調査――を両国協力体制のもと、実施する。 両国の研究チームが、世界で最も豊かな海藻相を持つと言われ、インド太平洋の両極端に位置する日本と南アフリカの藻類研究に相互補完的に取り組むことで、地球温暖化が藻類分布に及ぼす影響の評価も含め、藻類の多様性・分布・進化への理解がより進展することが期待される。
ジョン・ボルトン ケープタウン大学 理学部
教授
赤痢アメーバ症の新規診断・制御法の開発を目的とした病原・発症機構の解明 野崎 智義 筑波大学 大学院生命環境科学研究科
教授
本研究交流は、南アフリカの赤痢アメーバ症の患者から赤痢アメーバ株を分離し、ゲノム情報を解読・比較することにより、人に病気を起こす重要な遺伝子・調節因子などを発見することを目的とする。 具体的には日本側はゲノムの解読・比較、病原性に関与する遺伝子の抽出を行い、南アフリカ側は症例の確保、臨床情報の解析、臨床検体からの赤痢アメーバ株の樹立と遺伝子型別を担当する。 両国の研究チームが、相互補完的に取り組むことで、赤痢アメーバの病原性を規定する分子機構と関連する遺伝子などが解明されることが期待される。
アミドウ・サミー ヴェンダ大学 数学・自然科学部
上級講師