課題名 | 「道路橋用アルミニウム床版」 |
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所有者 | 大阪大学、日本軽金属 株式会社、株式会社 住軽日軽エンジニアリング |
研究者 | 大阪大学 大学院工学研究科 准教授 大倉 一郎 |
委託企業 | 日本軽金属 株式会社 |
開発費 | 約1億円 |
開発期間 | 平成20年3月~平成22年9月 |
評価 | 本新技術は、アルミニウム合金の押出形材を用いた疲労耐久性に優れる道路橋床版に関するものである。 現在、道路橋床版においては、鉄筋コンクリート床版の劣化および鋼床版に多発する疲労亀裂が社会問題になっている。 本新技術では、アルミニウム合金の押出形材の接合に、回転工具で塑性流動を起こして接合する摩擦攪拌接合法を適用することで高い疲労強度を有する道路橋床版を可能とした。また、アルミニウム床版と鋼桁の間に樹脂繊維入りのモルタル台座を設け、鋼桁に溶接されたスタッドをアルミニウム床版の中空部に挿入し、その周囲を無収縮モルタルで固定するアルミニウム床版と鋼桁の連結法を確立することにより、アルミニウムと鋼による異種金属接触腐食を防止し、かつ高い連結強度を確保した。 本開発においては、実物大のアルミニウム床版およびエポキシアスファルトを舗装したアルミニウム床版を製作し、トラックタイヤ移動載荷疲労試験を行った。その結果、道路橋アルミニウム床版としての実用可能な疲労耐久性および鋼床版の場合と同等の舗装の疲労寿命を実証した。 本新技術により、疲労耐久性に優れるアルミニウム床版を提供できることから、耐用年数が長い道路橋の実現に結びつき、さらに維持・管理コストの削減、道路橋の安全性に貢献することが期待される。 |
評価者 | 独創的シーズ展開事業 委託開発
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評価日 | 平成22年11月2日 |