※研究課題の並びは、研究代表者名の五十音順です。
環境・エネルギー分野 研究領域2【領域特定型】
「低炭素社会の実現に向けたエネルギーシステムに関する研究」
研究課題名 | モザンビークにおけるジャトロファバイオ燃料の持続的生産 | 研究期間 | 5年間 | |
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研究代表者名 (所属機関・役職) |
芋生 憲司 (東京大学 大学院農学生命科学研究科 准教授) |
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相手国名 | モザンビーク共和国 | 主要相手国 研究機関 |
エドワルド・モンドラーネ大学 | |
研究課題の概要 | ||||
近年、温室効果ガス排出による地球温暖化対策が急務となっており、その対策として食料生産と競合しないバイオディーゼル燃料生産が注目されている。 本研究では、樹木伐採による土地荒廃の防止、二酸化炭素の排出削減、地域住民の生活改善に寄与することを目指すために、モザンビークの乾燥地域においてジャトロファを栽培し、バイオディーゼル燃料生産システムを構築する。具体的には、地域に適合するジャトロファ品種の選定や気候リスクの少ない栽培方法を確立するとともに、副産物や残渣からの固形燃料製造技術を開発する。さらに経済性と環境への影響を踏まえた評価を実施し、CDM事業化の可能性につながる持続可能なバイオディーゼル燃料生産システムを構築する。 |
研究課題名 | サハラ太陽エネルギー研究センター | 研究期間 | 5年間 | |
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研究代表者名 (所属機関・役職) |
鯉沼 秀臣 (東京大学 大学院新領域創成科学研究科 客員教授) |
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相手国名 | アルジェリア民主人民共和国 | 主要相手国 研究機関 |
オラン科学技術大学 | |
研究課題の概要 | ||||
化石燃料の大量消費による資源枯渇と気候変動への影響が懸念される中、開発途上国の生活向上に伴うエネルギー需要増大への対策は不可欠である。 本研究では、サハラをはじめとする不毛の砂漠をシリコン太陽電池の原料のシリカおよび日照の宝庫として活用し、ソーラーシリコンと太陽光発電所の増殖的(ブリーダー)建設、およびアフリカにおける太陽光発電の有効活用、長距離低損失送電の可能性を実証する国際共同研究を開始する。具体的には、アルジェリアのオラン科学技術大学に現地連携拠点「サハラ太陽エネルギー研究センター」を設置し、シリカと炭材の高純化技術の開発、ソーラー級シリコン新合成法の開発と1t/年規模プラントの現地建設、センターを拠点とする新エネルギー工学に関する人材育成などを行う。 |
研究課題名 | 新バイオディーゼルの合成法の開発 | 研究期間 | 4年間 | |
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研究代表者名 (所属機関・役職) |
藤元 薫 (北九州市立大学 国際環境工学部 教授) |
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相手国名 | タイ王国 | 主要相手国 研究機関 |
チュラロンコン大学 | |
研究課題の概要 | ||||
近年のタイなどの東南アジア地域では、経済成長や都市への人口集中によるエネルギー消費(石油資源)や消費財廃棄物(廃プラスチックや廃油など)が急増しており、それらへの対策が必要となっている。 本研究では、動植物系の油脂トリグリセライドまたは油脂含有物を、副原料を用いることなく脱炭酸分解してディーゼル燃料を得るための高効率な触媒プロセスを開発する。具体的には、油脂を300~400℃で固体触媒を用いて分解し、液体炭化水素や中カロリーガスとして回収する低コスト、低環境負荷のプロセスを開発する。これにより各国で普及している脂肪酸メチルエステル(FAME)プロセスに依らない、新規で画期的なバイオディーゼル燃料製造技術を展開する。 |
研究課題名 | アジア地域の低炭素社会シナリオの開発 | 研究期間 | 5年間 | |
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研究代表者名 (所属機関・役職) |
松岡 譲 (京都大学 大学院工学研究科 教授) |
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相手国名 | マレーシア | 主要相手国 研究機関 |
マレーシア工科大学 | |
研究課題の概要 | ||||
世界全体での温室効果ガス排出量半減を達成するためには、新興国、とりわけアジア地域での効果的な排出量削減に向けた方策の提示や行動を促進することが不可欠である。 本研究では、今後20年間に極めてダイナミックなインフラ・生産資本の整備が予定されているマレーシア国ジョホール州イスカンダル開発地域を対象に、「低炭素社会シナリオアプローチ法」をベースとした低炭素都市への施策ロードマップ策定を行い、その実施プロセスを通じ、この手法の実用性と有効性の向上を図る。また、ダイナミック・アジアを象徴するこの地域において、低炭素社会策定に関する本手法の確立を図り、アジア他地域に喧伝・浸透させることで、アジア低炭素社会の実現に貢献していく。 |
環境・エネルギー分野 研究領域3【領域非特定型】
「地球規模の環境課題の解決に資する研究」
研究課題名 | スリランカ廃棄物処分場における汚染防止と地域特性を活かした修復技術の構築 | 研究期間 | 5年間 | |
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研究代表者名 (所属機関・役職) |
田中 規夫 (埼玉大学環境科学研究センター 教授) |
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相手国名 | スリランカ民主社会主義共和国 | 主要相手国 研究機関 |
ペラデニヤ大学 | |
研究課題の概要 | ||||
開発途上国においては廃棄物による汚染が深刻な社会・環境問題となっており、本問題を解決するためには、持続性が担保される低コストかつ低環境負荷の環境汚染防止技術や廃棄物処分場修復技術の開発・導入が必要である。 本研究では、廃棄物処分場とその周辺域を対象として土壌・地下水汚染モニタリング・環境リスク評価を行い、地域で入手可能な各種材料を活用した汚染防止・処分場修復技術を構築する。また、これらの技術を導入した小規模パイロット事業を実施し、汚染防止・処分場修復の評価を行うとともに、廃棄物処分場設計ガイドラインの提案を行う。 |
研究課題名 | エネルギー最小消費型の下水処理技術の開発 | 研究期間 | 5年間 | |
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研究代表者名 (所属機関・役職) |
原田 秀樹 (東北大学 大学院工学研究科 教授) |
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相手国名 | インド | 主要相手国 研究機関 |
インド工科大学 ルーキー校 | |
研究課題の概要 | ||||
開発途上国では生活廃水・都市下水の公共用水域への無処理放流による汚染が重大な問題となっており、地域の経済構造・社会構造などの実状に適した革新的下廃水処理技術の創成が必要とされている。 本研究では、嫌気性前段処理(UASB)と好気性後段処理(DHS)を組み合わせた無曝気・エネルギー最小消費型の実証規模の下水処理システムをインド国アグラ市の下水処理場に設置し、現地での気候や下水性状などのプラクティカルな条件下でオンサイト実証試験を実施することで、実用化に向けた技術体系を構築する。また、社会実装に不可欠な設計・施工指針と維持管理マニュアルを共同製作する。 |
研究課題名 | 天然ゴムを用いる炭素循環システムの構築 | 研究期間 | 5年間 | |
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研究代表者名 (所属機関・役職) |
福田 雅夫 (長岡技術科学大学 工学部 教授) |
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相手国名 | ベトナム社会主義共和国 | 主要相手国 研究機関 |
ハノイ工科大学 | |
研究課題の概要 | ||||
化石資源消費量と二酸化炭素排出量の削減の観点から、再生可能な植物資源である天然ゴムの高度利用と用途拡大には、生産国・消費国ともに高い要望がある。 本研究では、天然ゴムの利用に関する独自の産業基盤を築くことを目的として、(1)天然ゴムの高度精製技術と新規評価技術の開発、(2)ゴムナノテクノロジーの開発と利用による高性能ゴムや新規高機能ポリマーの開発、(3)ゴム廃木からの次世代バイオ燃料生産技術の開発、(4)ゴム加工廃水のメタン生産型先進処理技術の開発を、ゴム産業が特に急成長しているベトナムと共同で実施する。さらに、天然ゴム新産業を支え、生物資源の持続可能な利用に資する人材の育成を進める。 |
研究課題名 | 日本とメキシコにおけるOzone,VOC,PM2.5対策共同研究 | 研究期間 | 5年間 | |
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研究代表者名 (所属機関・役職) |
若松 伸司 (愛媛大学 農学部 教授) |
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相手国名 | メキシコ合衆国 | 主要相手国 研究機関 |
メキシコ国立環境研究研修センター | |
研究課題の概要 | ||||
世界的に光化学オゾンや揮発性有機化合物(VOC)、大気微小粒子などが深刻な大気汚染を引き起こしている。これらの問題に対処するため、その生成機構の解明と濃度削減のための対策シナリオの提案を行い、大気環境の改善に努める必要がある。 本研究では、統一分析方法や解析手法の構築、モニタリングネットワークの構築を行い、測定・モデリングで得られる調査研究結果や人へのリスク評価結果を用いて大気汚染発生源、気象・地形、近隣諸国との二次生成大気汚染の授受などについて日本とメキシコの違いを明らかにし、合理的な対策シナリオを検討・提案する。さらに、この手法を近隣諸国に普及促進し、地域と地球の大気環境改善を図る。 |
生物資源分野 研究領域「生物資源の持続可能な生産・利用に資する研究」
研究課題名 | カメルーン熱帯林とその周辺地域における持続的生業戦略の確立と自然資源管理:地球規模課題と地域住民のニーズとの結合 | 研究期間 | 5年間 | |
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研究代表者名 (所属機関・役職) |
荒木 茂 (京都大学 大学院アジア・アフリカ地域研究研究科 教授) |
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相手国名 | カメルーン共和国 | 主要相手国 研究機関 |
国際熱帯農業研究所・湿潤森林帯センター | |
研究課題の概要 | ||||
コンゴ盆地の森林は生物多様性の宝庫であり、地球温暖化を防止する炭素貯蔵庫として重要な役割を果たしていることから、その保護に世界的な関心が集まっている。しかし、この地域では約6,000万人におよぶ住民が、燃料、食物、薬、建材、物質文化の供給源として、森林に強く依存している。 本研究では、熱帯林の保全と、その周辺地域を含めた地域住民の生活改善を両立させることを目的として、(1)新しい品種・農法の導入による持続的生産システムの確立、(2)非木材森林資源産物(NTFP)などの、森林が有する多様な価値の再評価と持続的利用の確立、(3)土壌-植物・物質循環の解析などによる生態学的資源管理の確立――の3点を核とする調査・研究を行い、森林保全に対する住民の能力強化に貢献する。 |
研究課題名 | 太平洋クロマグロとキハダの資源管理とキハダの養殖技術開発を目的とした初期生活史比較研究 | 研究期間 | 5年間 | |
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研究代表者名 (所属機関・役職) |
澤田 好史 (近畿大学水産研究所 教授) |
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相手国名 | パナマ共和国 | 主要相手国 研究機関 |
全米熱帯マグロ類委員会 | |
研究課題の概要 | ||||
パナマなどの中米地域では、キハダと太平洋クロマグロの漁業は重要産業であるが、その資源量は大きく変動することに加えて、漁獲過剰と地球規模の気候変動により減少が危惧されている。 本研究では、持続的な漁業に必要な資源管理技術の向上と天然資源に頼らない養殖による供給技術の確立を目指す。具体的には資源変動に最も敏感な発育段階であるキハダと太平洋クロマグロの仔稚魚、幼魚期の生理・生態と繁殖について研究し、両種の初期生活史の解明とキハダの養殖技術の開発を目指す。 |
研究課題名 | インドネシア固有の生物資源を利用した生命科学研究及びバイオテクノロジー促進のための国際標準の生物資源センターの構築 | 研究期間 | 5年間 | |
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研究代表者名 (所属機関・役職) |
鈴木 健一朗 ((独)製品評価技術基盤機構 バイオテクノロジー本部 参事官) |
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相手国名 | インドネシア共和国 | 主要相手国 研究機関 |
インドネシア科学院生物学研究センター | |
研究課題の概要 | ||||
インドネシアは世界有数の生物多様性を有しており、固有の生物資源の保全に関心が高い一方、微生物資源においては持続的な利用の体制が整備されていないのが現状であり、その潜在能力を活用した農業・環境技術の発展が求められている。 本研究では、生物資源保全のために建設されたインドネシア科学院生物学研究センターを拠点に、インドネシア微生物資源を用いた、家畜などに対するプロバイオティクス研究や持続的農業展開を目的にした農業・環境保全技術の開発を行う。その成果は、生物多様性条約のもと、得られた有用微生物資源の保全とそれらを用いた新しい産業創成への展開を実現するために、国際標準の生物資源センターの構築に活用する。 |
研究課題名 | 持続的食料生産に向けたコムギ育種システム構築 | 研究期間 | 5年間 | |
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研究代表者名 (所属機関・役職) |
坂 智広 (横浜市立大学木原生物学研究所 教授) |
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相手国名 | アフガニスタン・イスラム共和国 | 主要相手国 研究機関 |
農業灌漑牧畜省農業研究所 | |
研究課題の概要 | ||||
近年、世界の人口増加と地球規模での気候変動に直面し、開発途上国における食糧の安全保障のためには環境と生物資源の保全、持続的生産に対応したコムギ遺伝資源の育種学的な利用研究が強く求められる。 本研究では、厳しい自然条件と復興途中の社会条件にあるアフガニスタンに対して、日本の科学技術と戦後復興経験および国際連携を生かして耐旱性や耐病性を持つアフガニスタン在来のコムギ遺伝資源を探索・保存するとともに、近代品種との掛け合わせにより高収量・高品質を備えた新しい育種素材・育種技術の開発を目指す。また、自国のコムギ品種改良を支えていくアフガニスタン若手研究者の人材を育成して、持続的食糧生産に向けたコムギ育種システムの構築を目指す。 |
研究課題名 | ベトナム北部に適応したベトナム国産の高収量・病虫害抵抗性品種の開発 | 研究期間 | 5年間 | |
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研究代表者名 (所属機関・役職) |
吉村 淳 (九州大学大学院農学研究院 教授) |
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相手国名 | ベトナム社会主義共和国 | 主要相手国 研究機関 |
ハノイ農業大学 | |
研究課題の概要 | ||||
ベトナムは目覚ましい経済発展を遂げているが、ベトナム北部に代表される地方には、「食料不足」や「格差」などの問題があり、地方の開発と生活向上は喫緊の課題となっている。また、ベトナムでは高収量イネ品種の普及により稲作の強化が図られ、ベトナムの経済発展を支えてきた一方、農業資材の多投入による環境圧の増加や持続的農業生産への懸念などが指摘されている。 本研究では、イネゲノム情報を駆使した次世代型イネ育種研究の推進により、農業資材低投入型の高収量・病虫害抵抗性イネ品種の開発を迅速に行うとともに、現地適応型優良品種を選抜するシステムの構築を目指す。 |
防災分野 研究領域 「開発途上国のニーズを踏まえた防災科学技術」
研究課題名 | カメルーン火口湖ガス災害防止の総合対策と人材育成 | 研究期間 | 5年間 | |
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研究代表者名 (所属機関・役職) |
大場 武 (東海大学 理学部 教授) |
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相手国名 | カメルーン共和国 | 主要相手国 研究機関 |
カメルーン国立地質調査所 | |
研究課題の概要 | ||||
カメルーンでは1980年代のニオス湖とマヌーン湖での湖水爆発後、ガス災害の再発が懸念されている。湖水爆発を防止するために、湖に溶存しているガスを人為的に除去する作業が進められているが、マグマからのCO2の供給速度やCO2の除去量を見積もるためのモニタリングは行われておらず、湖水爆発のメカニズムの詳細についても解明されていない。 本研究では、両湖で湖水に関する地球化学的研究を行い、CO2流動系と噴火履歴解明を進める。さらに湖水爆発の数値シミュレーションを行い、爆発メカニズムを解明することで、湖の監視体制の確立や防災に向けた総合対策の提案を図る。これらの共同研究を通じて、カメルーンの研究者のキャパシティ・ビルディングを図り、両湖のガス災害を予測するために、湖の観測・研究を継続・発展できる体制の確立を目指す。 |
研究課題名 | マレーシアにおける地すべり災害および水害による被災低減に関する研究 | 研究期間 | 5年間 | |
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研究代表者名 (所属機関・役職) |
西尾 文彦 (千葉大学環境リモートセンシング研究センター 教授) |
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相手国名 | マレーシア | 主要相手国 研究機関 |
マルチメディア大学 | |
研究課題の概要 | ||||
近年、マレー半島では急激な都市化および温暖化による影響が起因していると思われる集中豪雨が多発しているが、地すべり災害・水害に関してその調査や観測データが不足しており、被災低減策が立ち後れている。 本研究では、マレーシア国内で都市化が著しい地域を対象に、衛星データや無人航空機を使用した現地観測を行うとともに、地すべり災害・水害に関する地形要因、発災歴、降水量などの統計データを収集・評価し、統合データベースとして構築することを目指す。また、地すべり災害・水害の発生危険域と危険度の評価、地図化、事前対策や早期警戒・避難などの被災低減化を支援するシステムを構築を図り、東アジア諸国における日本の科学技術の貢献を目指す。 |
感染症分野 研究領域 「開発途上国のニーズを踏まえた感染症対策研究」
研究課題名 | 小児呼吸器感染症の病因解析・疫学に基づく予防・制御に関する研究 | 研究期間 | 5年間 | |
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研究代表者名 (所属機関・役職) |
押谷 仁 (東北大学 大学院医学系研究科 教授) |
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相手国名 | フィリピン共和国 | 主要相手国 研究機関 |
熱帯医学研究所 | |
研究課題の概要 | ||||
呼吸器感染症は開発途上国の乳幼児死亡の最大の原因となっており、小児呼吸器感染症による死亡を減らすことは地球規模の重要課題である。 本研究では、フィリピン国内でも特に乳児死亡率の高い地域において急性呼吸器感染症の疫学と重症化の要因を明らかにするとともに、より効果的な治療・予防を含めた小児重症呼吸器感染症による重症化阻止と死亡の低減策を検討することを目的とする。特に、医療機関を受診した患者を対象とした研究のみならず、コミュニティーレベルでの調査も同時に行ない、呼吸器感染症の疫学および重症化の要因を包括的に検討する。さらに新型インフルエンザについても開発途上国で実施可能な被害軽減策の検討を行う。 |
研究課題名 | バングラデシュにおけるカラ・アザール制御 | 研究期間 | 5年間 | |
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研究代表者名 (所属機関・役職) |
野入 英世 (東京大学医学部附属病院 准教授) |
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相手国名 | バングラデシュ人民共和国 | 主要相手国 研究機関 |
国際下痢症研究センター | |
研究課題の概要 | ||||
カラ・アザールは致死的寄生虫疾患で、全世界貧困層に毎年500,000症例が新規発症し、90%がインド亜大陸である。WHOは2015年までに人口1万人に対する発症人口を25人から1人に減ずる管理目標を掲げ、感染浸淫地域が跨るインド、ネパール、バングラデシュの各国政府と覚書を2005年に締結したが、バングラデシュは、最も対策が遅れている。 本研究では、国際保健機関バングラデシュ保健人口研究センターを窓口として実態把握のための疫学調査を共同実施し、現場に即して実装可能な日本発の早期診断・疾患活動性の迅速診断法を多面的に運用しWHO目標達成に資する。本研究を通してネットワークを構築し、カラ・アザールをモデル疾患とした疾患制御のための国内外の研究者育成を行う。 |