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別紙

平成22年度の研究提案募集(第1期)の概要

1.事業の趣旨

本事業は、社会・経済の変革につながるイノベーションを誘起するシステムの一環として、戦略的重点化した分野における目的基礎研究を推進し、今後の科学技術の発展や新産業の創出につながる革新的な新技術を創出することを目的としています。

2.事業の概要

国の科学技術政策や社会的・経済的ニーズを踏まえ、社会的インパクトの大きい目標(戦略目標)を国(文部科学省)が設定し、そのもとにJSTが推進すべき研究領域と研究領域の責任者である研究総括を定めます。研究総括は、戦略目標の達成へ向けて革新的技術シーズの創出を目指した目的基礎研究を推進します。

本事業のうち、「CREST」と「さきがけ」では、研究総括が研究領域をバーチャル・インスティテュートとして運営します。研究領域ごとに研究提案(研究課題)を募集し、この中から研究総括が領域アドバイザーなどの協力を得ながら選考します。研究領域のもとで、選定された研究代表者が研究チームを編成し(CREST)、または研究者が個人で(さきがけ)、研究を推進します。

3.各研究タイプの概要と特徴

(1) 「CREST」の概要と特徴

(2) 「さきがけ」の概要と特徴

4.各研究タイプの研究費や研究期間など

研究タイプ 研究費 総額 研究期間 構成人数
CREST (種別Ⅰ)
3千万円~5千万円程度/年
1.5~2.5億円程度 5年以内 数名~20名
程度
(種別Ⅱ)
6千万円~1億円程度/年
3~5億円程度注1)
さきがけ注2) 通常型 (3年型)
1千万円程度/年
3~4千万円程度 3年 1名
(5年型)
1千万円~2千万円程度/年
5千万円~1億円程度 5年
大挑戦型 研究開始時は、通常型の3年型、5年型と同様であるが、研究進捗によっては研究期間の延長(総期間で最長5年まで)や、研究費総額で2倍程度の増額を行う場合がある。
  1. 注1) 研究内容によっては、より大きな規模の提案も受け付けます。
  2. 注2) 「さきがけ」への研究提案は、研究期間を3年と5年の2種類から選択していただきます。大挑戦型では、提案書に審査希望の旨を明記した上で、所定の様式を提出することで、通常型のさきがけの選考に加え、大挑戦型としての審査も受けることができます。

5.研究提案を募集する研究領域と募集期間

平成22年度の研究提案募集は、2回に分けて行います。

第1期に研究提案を募集する研究領域と募集期間は、以下の通りです。

なお、「CREST」と「さきがけ」の両方に応募することはできません。

<CREST>

第1期募集期間:平成22年3月16日(火)~5月18日(火)正午

戦略目標 研究領域 研究総括 研究領域
発足年度
人間と調和する情報環境を実現する基盤技術の創出 共生社会に向けた人間調和型情報技術の構築 東倉 洋一
(国立情報学研究所 副所長/教授)
平成21年度
異分野融合による自然光エネルギー変換材料及び利用基盤技術の創出 太陽光を利用した独創的クリーンエネルギー生成技術の創出 山口 真史
(豊田工業大学 大学院工学研究科 主担当教授)
神経細胞ネットワークの形成・動作の制御機構の解明 脳神経回路の形成・動作原理の解明と制御技術の創出 小澤 瀞司
(高崎健康福祉大学 健康福祉学部 教授)
気候変動等により深刻化する水問題を緩和し持続可能な水利用を実現する革新的技術の創出 持続可能な水利用を実現する革新的な技術とシステム 大垣 眞一郎
(国立環境研究所 理事長)
依田 幹雄(副研究総括)
((株) 日立製作所 情報制御システム社 技術主管)
細胞リプログラミングに立脚した幹細胞作製・制御による革新的医療基盤技術の創出 人工多能性幹細胞(iPS細胞)作製・制御等の医療基盤技術 須田 年生
(慶應義塾大学 医学部 教授)
平成20年度
最先端レーザー等の新しい光を用いた物質材料科学、生命科学など先端科学のイノベーションへの展開 先端光源を駆使した光科学・光技術の融合展開 伊藤 正
(大阪大学 大学院基礎工学研究科 教授)
プロセスインテグレーションによる次世代ナノシステムの創製 プロセスインテグレーションによる機能発現ナノシステムの創製 曽根 純一
(日本電気(株) 中央研究所 支配人)
プロセスインテグレーションに向けた高機能ナノ構造体の創出 入江 正浩
(立教大学 理学部 教授)
持続可能な社会に向けた温暖化抑制に関する革新的技術の創出 二酸化炭素排出抑制に資する革新的技術の創出 安井 至
(製品評価技術基盤機構 理事長/国際連合大学 名誉副学長)
花粉症をはじめとするアレルギー性疾患・自己免疫疾患等を克服する免疫制御療法の開発 アレルギー疾患・自己免疫疾患などの発症機構と治療技術 菅村 和夫
(宮城県立がんセンター 総長)
社会的ニーズの高い課題の解決へ向けた数学/数理科学研究によるブレークスルーの探索(幅広い科学技術の研究分野との協働を軸として) 数学と諸分野の協働によるブレークスルーの探索 西浦 廉政
(北海道大学 電子科学研究所 教授)
平成19年度

研究領域「数学と諸分野の協働によるブレークスルーの探索」は平成19年度に発足しましたが、CREST課題については平成20年度に募集を開始しました。

<さきがけ>

第1期募集期間:平成22年3月16日(火)~5月11日(火)正午

戦略目標 研究領域 研究総括 研究領域
発足年度
人間と調和する情報環境を実現する基盤技術の創出 情報環境と人 石田 亨
(京都大学 大学院情報学研究科 教授)
平成21年度
異分野融合による自然光エネルギー変換材料及び利用基盤技術の創出 太陽光と光電変換機能 早瀬 修二
(九州工業大学 大学院生命体工学研究科 教授)
光エネルギーと物質変換 井上 晴夫
(首都大学東京 国際センター長)
神経細胞ネットワークの形成・動作の制御機構の解明 脳神経回路の形成・動作と制御 村上 富士夫
(大阪大学 大学院生命機能研究科 研究科長)
細胞リプログラミングに立脚した幹細胞作製・制御による革新的医療基盤技術の創出 エピジェネティクスの制御と生命機能 向井 常博
(佐賀大学 名誉教授)
iPS細胞と生命機能 西川 伸一
(理化学研究所 発生・再生科学総合研究センター 副センター長)
平成20年度
最先端レーザー等の新しい光を用いた物質材料科学、生命科学など先端科学のイノベーションへの展開 光の利用と物質材料・生命機能 増原 宏
(奈良先端科学技術大学院大学 物質創成科学研究科 特任教授)
プロセスインテグレーションによる次世代ナノシステムの創製 ナノシステムと機能創発 長田 義仁
(理化学研究所 基幹研究所 副所長)
運動・判断の脳内情報を利用するための革新的要素技術の創出 脳情報の解読と制御 川人 光男
((株) 国際電気通信基礎技術研究所(ATR) 脳情報研究所 所長/ATRフェロー)
多様で大規模な情報から『知識』を生産・活用するための基盤技術の創出 知の創生と情報社会 中島 秀之
(公立はこだて未来大学 学長)

6.研究提案の応募方法

平成22年度の応募は「府省共通研究開発管理システム(e-Rad)」により受け付けます。

府省共通研究開発管理システム(e-Rad)ポータルサイト
URL:http://www.e-rad.go.jp/

7.その他

提案募集に際して、各学会年次大会などの開催に合わせ、下記日程にて募集説明会を実施します。なお、事業全体の募集説明会は開催しません。

<CREST>「数学と諸分野の協働によるブレークスルーの探索」研究領域

<さきがけ>

8.お問い合わせ先

独立行政法人 科学技術振興機構 イノベーション推進本部 研究領域総合運営部・研究推進部
〒102-0075 東京都千代田区三番町5番地 三番町ビル
募集専用Tel:03-3512-3530
募集専用E-mail: