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資料1

戦略的創造研究推進事業(ERATO型研究)について

<事業の趣旨と概要>

 JSTでは、社会・経済の変革につながるイノベーションを誘起するシステムの一環として、戦略的に重点化した分野における基礎研究を推進し、今後の科学技術の発展や新産業の創出につながる革新的な新技術を創出することを目的として、戦略的創造研究推進事業を実施しています。
 戦略的創造研究推進事業は、国の科学技術政策や社会的・経済的ニーズを踏まえ、社会的インパクトの大きい目標(戦略目標)を国(文部科学省)が設定し、そのもとに推進すべき研究領域と、研究領域の責任者である研究総括をJSTが定めて、基礎研究を推進するものです。
 ERATOでは、卓越したリーダー(研究総括)のもと、多様なバックグラウンドを持つ若手研究者が結集し、時限的なプロジェクトの中で新しい科学技術の源流を生み出すことを目的として、独創性に富んだ探索研究を実施します。

<ERATOの概要>

○研究の種類
 革新的な科学技術の芽あるいは将来の新しい流れを生み出す研究。既存の研究の延長線上や大規模化ではない、新たな視点を盛り込んだ挑戦的なもの、また10~15年後に新たな科学技術分野への展開や、新産業の創出が期待できるもの。

○事業の仕組み
 研究総括と、組織を超えた研究員の参加による人を中心とした時限プロジェクト制。研究総括は、プロジェクトの運営を司る総監督にあたります。研究の構想と計画づくり、構成員の選定、研究の指揮、プロジェクト予算の調整など研究の基本事項は研究総括の意見に沿って決められます。また、挑戦的、探索的な研究を行うために、組織や学問領域を超えて集まった優秀な研究員を結集し、研究を実施していきます。

○研究期間
 5年程度

○研究実施体制
・研究総括のもとに数名~十数名の研究者が結集し、必要に応じて2~4のグループを形成。
・各グループに核となる若手研究者を置き、研究総括が全体を統括。
・研究実施場所はリサーチパーク、民間研究機関、大学などに必要に応じて新たに確保。

○プロジェクト予算
上記研究実施体制を構築し研究を実施するのに必要となる予算を措置します。