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参考資料

社会技術研究開発事業および研究開発領域について

1.社会技術研究開発事業について

 本事業では、社会の具体的な問題の解決を通して、新たな社会的・公共的価値の創出を目指します。社会問題の解決に取り組む関与者と研究者が協働するためのネットワークを構築し、競争的環境下で研究開発を推進して現実社会の具体的な問題解決に資する成果を得るとともに、得られた成果の社会への活用・展開を図ります。

2.研究開発領域について

 センターでは研究開発の対象となる社会の問題を絞り込み、問題解決に向けた具体的な目的のもとに研究開発を推進する「研究開発領域」を設定します。

(1)新規研究開発領域の設定プロセス
新規研究開発領域の検討は、以下の 15 に沿って進めています。
1 国の政策などを踏まえ、多数の関係者へのインタビュー、文献調査などにより、候補となる研究開発領域について予備的な検討、情報収集を行う。
2 有識者の助言も踏まえ、検討を深める領域を抽出する。
3 抽出した領域について、関わりの深い関与者によるワークショップなどで議論を行い、具体像を描く。
4 公開フォーラムにおいて、社会の関与者に広く参加していただき、新規研究開発領域の検討状況について、広範な意見交換を行う。
5 運営協議会による事前評価を経て、センターとして新規研究開発領域を設定する。

(2)研究開発領域運営の仕組み
1 領域ごとに運営の責任者である領域総括を指名する。
2 領域の中に研究開発プログラムを設定し、その目標を達成するための研究開発プロジェクトを募集する。また場合により、研究開発プロジェクトの提案を具体化するための企画調査(プロジェクト企画調査)を併せて募集する。領域総括は、領域アドバイザーなどの協力を得て、研究開発プロジェクトおよびプロジェクト企画調査の提案を選考する。


【研究開発領域 イメージ】
研究開発領域
・領域総括のマネジメントのもと、選定された研究代表者を中心とした問題解決に取り組む方々と研究者が協働する体制で研究開発プロジェクトを実施する。
・研究開発プロジェクトの実施中または終了後において、社会の問題解決のための成果の活用・展開が図られることが求められる。

※研究開発領域、研究開発プログラムおよび各研究開発プロジェクトについては、別途設けられる評価委員会により、専門家による専門的観点からの評価 (ピアレビュー)と、得られた研究開発の成果が投入された資源(資金、人)に対して十分見合ったものであるかという視点での妥当性、社会的意義・効果に関する評価(アカウンタビリティ評価)が行われます。