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<用語解説>

注1)エボラウイルス、マールブルグウイルス
 エボラウイルスは、RNAウイルスの一種であり、感染により出血熱を発症します(エボラ出血熱)。1976年の発見以来、エボラウイルスは、これまでに10回以上の流行を起こしています。エボラウイルスのなかには、100%近い致死率を示す種が存在します。また、近縁なウイルスとして、同じく感染により出血熱を発症するマールブルグウイルスが知られています。

注2)COPII輸送
 細胞表面に存在する膜貫通型のたんぱく質や細胞外へ放出されるたんぱく質の小胞体からゴルジ体への輸送を担っています。COPII複合体により制御されます。

注3)COPII複合体
 COPII輸送を行うたんぱく質群。開始因子であるSar1、Sec23/Sec24およびSec13/Sec31の5種類のたんぱく質により構成されます。Sec24には、今回のSec24Cの他に、Sec24A、Sec24BおよびSec24Dの3種類のアイソフォームが存在します。

注4)VLP(Virus-Like Particle)
 エボラウイルスのVP40たんぱく質を細胞内で作らせると放出されます。姿・形はエボラウイルスと非常に似ていますが、ウイルスの増殖に必要な要件を全く満たしていないため危険性はありません。