JSTトッププレス一覧科学技術振興機構報 第367号 >用語解説

【用語解説】

注1)阻血:
血流が一時的または永続的に阻まれること。例えば、採血や血圧計測の際には帯をかけて一時的に阻血する。永続的に阻血されると、その先の組織は壊死することになる。

注2)Stage I :
NPUAP(米国褥瘡諮問委員会)で定めた褥瘡の深達度で、Stage I からⅣの4段階で表す。Stage I が一番軽度、圧迫しても白くならない発赤で、この時点で褥瘡と判断する。

注3)軸索反射:
刺激によって感覚神経内に生じたインパルスがその求心神経のほかの分枝を通って逆方向に皮膚血管に伝えられ、血管拡張物質が放出され、血管を拡張する現象。

注4)血管内皮細胞へのシアストレス効果:
振動による血管内皮細胞へのシアストレスにより、血管内皮細胞内でのNO(一酸化窒素)産生が上昇し、隣接する血管平滑筋細胞が血管を拡張させることにより、血流が増加することを指す。

注5)レイノー現象:
振動工具など強い局所振動を長期間曝露することによって起こる手や足の低体温や指の感覚鈍磨、疼痛などがみられる現象。関連の基礎研究では、手指に周波数の高い振動をかけると、振動後に指の皮膚血流が減少するという報告がありました。