JSTトッププレス一覧科学技術振興機構報 第355号 >■用語解説

■用語解説

注1)無線周波数資源の不足:
無線通信の需要が増加する中で無線周波数資源は有限であるため、より一層の周波数資源の高度利用が必要となります。移動通信に適した周波数帯は既に様々な業務で多く使用されており、将来はガードバンド(電波の混信を防ぐ目的で設けられる周波数帯域幅)の十分な確保や干渉からの保護が困難になります。

注2)マルチパス環境:
送信局から送信された電波が、様々な経路を通って受信局に届くような移動体通信の環境のことです。

注3)OFDM方式:
Orthogonal Frequency Division Multiplexing(直交周波数分割)の略。複数の搬送波の一部が重なりつつも、お互いに干渉しない程度まで密度を高めるもので、これまで利用された他の方式に比べマルチパス(壁などで反射した電波による干渉)に比較的強いという特徴を持ちます。

注4)正弦波:
おおむね正弦関数として観測可能な周期的変化を示す波動のことです。その波形は正弦曲線(せいげんきょくせん、sine curve)もしくはシヌソイド (Sinusoid) と呼ばれます。数学、信号処理、交流電気工学およびその他の分野においてしばしば現れ、重要な働きをします。