機構報第266号
開発を終了した課題の評価
課題名 | 「紫外光シャープカットレンズアレイの製造技術」 | ||||||
所有者 | 五鈴精工硝子株式会社 独立行政法人産業技術総合研究所 財団法人日本産業技術振興協会 | ||||||
研究者 | 産業技術総合研究所 関西センター 光技術研究部門 光電子プロセスグループ主任研究員 角野広平 | ||||||
委託企業 | 五鈴精工硝子株式会社 | ||||||
開発費 | 216,418,843円 | ||||||
開発期間 | 平成15年3月~平成17年9月 | ||||||
評価 |
本新技術は、予めハロゲン化物イオンを含有させたガラスに銅化合物を含むペーストを塗布し、熱処理によりガラス表面層にハロゲン化銅微粒子を析出させ紫外光のみを除去する機能を持たせた紫外光シャープカットレンズアレイの製造技術に関するものである。 本開発では、イオン交換処理条件、ハロゲンの比率、ガラスの組成等の製造条件を変更することにより、従来製品に比べより可視光に近い領域で極めて急峻な光吸収特性を示すガラスを得ることができた。また、本製造方法を用いることで、非照射面側にハロゲン化銅微粒子を析出させることができるため、従来製品で問題であった照射面におけるハロゲン化銅の黒化現象(フォトダークニング)を抑えることもできた。 本技術による紫外光シャープカットレンズアレイは、フォトダークニング現象を抑制できる、入射光の指向性がない、吸収傾斜幅が狭いなどの特徴を持ち、簡単に製造できるため、液晶プロジェクターやリアプロジェクションテレビなどに広く用いられることが期待される。また本技術の基礎技術であるステイン法は、様々な表面形状のガラスに適応可能であり、レンズアレイ以外の光学素子等で紫外線を阻止しなければならない分野で広く応用が期待される。 | ||||||
評価者 |
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評価日 | 平成17年11月30日 |