<用語の説明>
*1 | 優性: ヒトがもつ2個の遺伝子のうち、乾型と湿型の遺伝子を片方ずつもったときに、実際に現れる形質(湿型)を優性形質といいます。 |
*2 | 薬剤耐性: 薬剤の代謝に関係し、何らかの薬剤を高濃度で作用させても細胞に影響がなくなることです。ABCC11遺伝子の場合には、ABCC11を発現させた細胞では、5-FUやddCに耐性になることが知られていました。 |
*3 | 連鎖解析: いくつかの家系情報をもとに形質を決定している遺伝子が存在している場所を染色体上の位置に決めることです。 |
*4 | 多因子遺伝疾患: 一つの遺伝子の異常で決定されるような疾患でなく、多くの遺伝子が少しずつ関与して、小さい効果をもった多くの遺伝子の関与で発症すると考えられている疾患。糖尿病、高血圧、虚血性心疾患など。 |
*5 | ケース・コントロール試験: 2つの表現型の集団を区別して試料を収集し、れぞれの集団について、原因であるであろうと思われる因子(この場合はDNA多型)をもっているかもっていないかを数えて、統計学的に違いがあるかどうかを検討する解析法です。 |
*6 | DNA多型マーカー: ヒトは各々のDNAの塩基配列を比較するとそれぞれに異なっている場所が存在しています。例えば、CAの繰り返しの数や、一塩基の変化など。そのような部位をDNA多型部位とよび、区別する目印という意味でDNA多型マーカーといいます。 |
*7 | ABCC11タンパク質: ATP binding Cassette Transporter (ABC transporter) ATP結合性カセットトランスポーターで、C群に属する11番目の遺伝子です。ABCトランスポーターは、細胞膜などに局在し、細胞内の物質を細胞外へ排出する機能を持っています。 |