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科学技術振興機構報 第243号

平成18年1月24日

東京都千代田区四番町5-3
科学技術振興機構(JST)
電話(03)5214-8404(総務部広報室)
URL https://www.jst.go.jp

「多次元流体計測ソリューション」を事業とする
大学発ベンチャーの設立

(独創的シーズ展開事業 大学発ベンチャー創出推進から事業展開)

 JST(理事長 沖村憲樹)は、平成15年度より大学等の研究成果をベンチャービジネスにつなげていくために、起業化に向けた研究開発を行う独創的シーズ展開事業 大学発ベンチャー創出推進を実施してきました。
 この度、平成15年度に開始しました研究開発課題「多次元流体計測システムの研究開発」(開発代表者:西野 耕一 横浜国立大学教授、起業家:武田 伸一郎)の成果をもとにメンバー等が出資して、株式会社フローテック・リサーチ(代表取締役会長 西野 耕一、代表取締役社長 武田 伸一郎、本社:神奈川県横浜市、資本金:1,000万円)を平成17年11月28日に設立しました。
 本研究開発チームは、独自の流体可視化技術と光・画像計測技術を融合させることにより、機器内部や生体モデル内部の流体挙動を多次元計測できる粒子像流速計測(PIV*1)システムを開発しました。また、3次元モデルの製作から多次元流体計測までを一貫して行う受託計測の業務化に成功し、これまで把握できなかった複雑流れの様子を短期間・低コストで明らかにするソリューションを実現しました。理工学や医学を始めとする様々な分野への適用を目指します。
 (株)フローテック・リサーチは、受託流体計測業務と専用計測システムの開発・販売を業務の柱とし、多様な計測ニーズに応えるカスタマイズを図ることによって、流体計測の新たな市場を開拓していきます。様々な複合計測の展開ならびに医学・バイオ分野への進出によって、2010年には10億円以上の売り上げを目指します。
■企業概要
■事業形態
■参考資料1 受託計測の例
■参考資料2 受託計測で得られた可視化データ

用語解説

*1 PIV : (Particle Image Velocimetry)の略。粒子によって可視化された流れ場の画像から、流体速度分布と方向を2次元あるいは3次元計測する技術。

<お問い合わせ先>

独立行政法人 科学技術振興機構
産学連携事業本部 技術展開部 新規事業創出課
米谷雅之、粂田真宏(電話03-5214-0016)