別紙1

採択課題概要

課題名 日本側
研究代表者
所属・役職 課題概要
ロシア側
研究代表者
シベリアの極地および山岳地域において増加する水文、気象の極端現象が炭素および水循環に及ぼす影響に関する比較研究 松山 洋 首都大学東京 都市環境科学研究科
教授
本研究は、シベリアの極地および山岳地域において増加している水文、気象の極端現象が炭素および水循環に及ぼす影響に関して、地域間の比較研究を通じて明らかにすることを目的とする。具体的には、日本側チームとロシア側チームが協力して、現地観測、データ解析、モデリングを行う。研究テーマは(1)極端な大気現象の把握、(2)極端な大気現象が水循環に及ぼす影響および(3)水文、気象の極端現象が地形形成に及ぼす影響、(4)炭素循環に及ぼす影響である。両国チームによる共同研究を通して、(a)これまでに発生した水文、気象の極端現象の発生機構の理解が進み予測可能性が高まること、(b)地域間の比較研究を通じて人々の生活や生態系保全に役立つことが期待される。
ヴァレリイ・ゼメトソフ トムスク国立大学 水文学科
教授
2 北極水循環変化:環境の持続可能性と自然資源へのインパクト 飯島 慈裕 三重大学 生物資源学研究科
准教授
本研究は、北極の温暖化増幅に伴う水循環(降水、蒸発散、陸域貯留、河川流出)の変化に着目し、過去と温暖化時との違いを示しつつ、今後10年規模での水循環の将来予測と、極端現象が社会に与える影響の可能性の提示を目的とする。日本側チームは、ロシアで構築してきた陸域観測網と衛星観測による水循環変化の解析とともに、空間スケールの異なるモデル(全球気候>領域気候>陸面過程の各モデル)を構造化して、温暖化シナリオに基づく水循環の将来予測を試みる。ロシア側チームは、ロシアの水文気象観測データをとりまとめ、同様に水循環解析と領域モデル研究を行う。この共同研究により、これまで精査されてこなかった気候変動とロシア北極域での水循環変化の実態と将来像が提示され、さまざまな社会影響評価への活用、展開が期待される。
セルゲイ・グレフ シルショフ海洋研究所
教授/海洋大気相互作用・気候研究室長

前に戻る