研究開発課題名 | 代表者氏名 | 所属機関・役職 |
---|---|---|
重点公募テーマ 「多種・多様なコンポーネントを連携・協調させ、新たなサービスの創生を可能とするサービスプラットフォームの構築」注1) ![]() |
||
低コスト社会実装を前提とした再エネ電源の大量導入を可能にする系統協調/分散型リアルタイムスマートエネルギーシステムの開発 | 伊原 学 | 東京工業大学 物質理工学院 教授 |
超スマート都市 エリアマネジメントプラットフォーム | 佐土原 聡 | 横浜国立大学 大学院都市イノベーション研究院 教授 |
都市気象情報プラットフォームの研究開発 | 森 康彰 | 一般財団法人 日本気象協会 事業本部 環境・エネルギー事業部 副部長 |
重点公募テーマ 「サイバー世界とフィジカル世界を結ぶモデリングとAI」注2) ![]() |
||
形式手法を用いたデータ駆動階層型管理システムの設計 | 潮 俊光 | 大阪大学 大学院基礎工学研究科 教授 |
自己研鑽型物理エージェントの実現 | 大西 公平 | 慶應義塾大学 グローバルリサーチ インスティテュート 特任教授 |
自然と調和する自律制御社会のための気象情報インフラ構築 | 大西 領 | 国立研究開発法人 海洋研究開発機構 地球情報基盤センター グループリーダー |
画像と記号を繋ぐ深層学習の開発と人との相互作用 | 鈴木 賢治 | 東京工業大学 科学技術創成研究院 特任教授 |
ロボットモデルと実環境のGANによる接続と部品組立動作生成 | 森本 淳 | 株式会社国際電気通信基礎技術研究所 脳情報通信総合研究所 室長 |
機械学習による超高速シミュレーション最適化技術の開発 | 山崎 啓介 | 国立研究開発法人 産業技術総合研究所 人工知能研究センター 主任研究員 |
高信頼な機械学習応用システムによる価値創造 | 吉岡 信和 | 情報・システム研究機構 国立情報学研究所 アーキテクチャ科学研究系 准教授 |
注1)探索研究実施期間:原則1年半、探索研究開発費総額 原則800~2,300万円(直接経費)
注2)探索研究実施期間:原則1年半、探索研究開発費総額 原則800~2,300万円(直接経費)
本領域では「超スマート社会」「Society5.0」の実現に向けた技術開発を、次の2点にフォーカスして進めることとしました。
(1)については昨年度からの継続公募とし、(2)は新規重点公募テーマ「サイバー世界とフィジカル世界を結ぶモデリングとAI」を設定しました。
サービスプラットフォームについては、応募件数が昨年度に比して減少しましたが、2年目ということもあり、プラットフォーム技術を志向した提案が数多くありました。昨年度の採択プロジェクトとの関係性を考慮しながら選考を行い、最終的なゴールであるプラットフォーム技術の確立に向けて、領域全体で大きな成果を出せるポートフォリオとなるように採択しました。一方でセキュリティーなどの要素技術に関しては提案が少なく、採択に至りませんでした。この点については領域外のプロジェクトとの連携を強化することでカバーしたいと考えています。
モデリングとAIについては、技術的なアプローチと適用アプリケーションの両面から多くの提案がありました。しかしながら、両技術の本質的な融合のための技術課題を明確にした提案は多くありませんでした。採択プロジェクトについては、探索研究中に技術課題を深掘りしてもらいます。並行して、本分野の研究活性化と技術力強化のために、モデリングとAIそれぞれの研究コミュニティとの連携・コミュニケーションを促進する活動を進めていきたいと考えています。
研究開発課題名 | 代表者氏名 | 所属機関・役職 |
---|---|---|
重点公募テーマ 「新たな資源循環サイクルを可能とするものづくりプロセスの革新」注3) ![]() |
||
アルカリハイドロメタラジーによる資源循環イノベーション | 宇田 哲也 | 京都大学 大学院工学研究科 教授 |
貴金属・レアメタルの革新的リサイクル技術の開発 | 岡部 徹 | 東京大学 生産技術研究所 教授 |
相転移型水系溶媒抽出によるレアメタル分離分析システムの開発 | 塚原 剛彦 | 東京工業大学 科学技術創成研究院 先導原子力研究所 准教授 |
有機溶剤を用いた革新的レアメタル分離回収プロセスの創出 | 三木 貴博 | 東北大学 大学院工学研究科 准教授 |
リチウムイオン電池完全循環システム | 渡邉 賢 | 東北大学 大学院工学研究科 教授 |
重点公募テーマ 「労働人口減少を克服する“社会活動寿命”の延伸と人の生産性を高める『知』の拡張の実現」注4) ![]() |
||
遠隔操作型対話ロボットによる知の質と量の向上 | 石黒 浩 | 大阪大学 先導的学際研究機構 共生知能システム研究センター センター長・教授(基礎工学研究科) |
ICTを活用した、協調に関わる技能とチームスキルの継承支援 | 植田 一博 | 東京大学 大学院総合文化研究科 教授 |
「身体知」の可視化と伝承 | 小池 康晴 | 東京工業大学 科学技術創成研究院 教授 |
知識ダイナミクス社会の実現のための知識基盤の構築 | 武田 英明 | 情報・システム研究機構 国立情報学 研究所 情報学プリンシプル研究系 教授 |
人材の多様性に応じた知的生産機会を創出するAI基盤 | 檜山 敦 | 東京大学 先端科学技術研究センター 講師 |
重点公募テーマ 「将来の環境変化に対応する革新的な食料生産技術の創出」注5) ![]() |
||
筋サテライト細胞とオルガノイド培養法の融合による革新的食肉培養法の開発 | 赤澤 智宏 | 東京医科歯科大学 医歯学総合研究科 教授 |
生態系に学ぶ資源循環型養殖餌料の開発 | 小川 順 | 京都大学 大学院農学研究科 教授 |
藻類と動物細胞を用いた革新的培養食肉生産システムの創出 | 清水 達也 | 東京女子医科大学 先端生命医科学研究所 所長・教授 |
3次元組織工学による次世代食肉生産技術の創出 | 竹内 昌治 | 東京大学 生産技術研究所 教授 |
微生物パワーによる次世代閉鎖循環式陸上養殖システムの構築 | 堀 克敏 | 名古屋大学 大学院工学研究科 教授 |
組織工学技術を応用した世界一安全な食肉の自動生産技術の研究開発 | 松崎 典弥 | 大阪大学 大学院工学研究科 准教授 |
発生工学とゲノミックセレクションを融合した次世代型魚類育種 | 吉崎 悟朗 | 東京海洋大学 学術研究院 教授 |
注3)探索研究実施期間:最大1年半、探索研究開発費総額 原則2,500万円上限(直接経費)
注4)探索研究実施期間:最大2年半、探索研究開発費総額 原則1,000~4,000万円(直接経費)
注5)探索研究実施期間:最大2年半、探索研究開発費総額 原則1,000~4,000万円(直接経費)
本領域では、科学技術を最大限に活用して「環境」「社会」「経済」の変容に対してしなやかに対応し、より質の高い成熟した社会の実現を目指しています。今年度は3つのテーマについて公募を行い、重点公募テーマの目標との合致性を大前提に、高いインパクトでその実現可能性が期待されるもの、萌芽的でリスクもあるが未来世代への大きな貢献が見込まれるものを積極的に評価しました。
選考の結果、「資源循環」のテーマでは、将来において重要な製品群の循環形成の最適化を目指す提案、および昨年度採択課題と相補的に大きなインパクトを創出し得る提案に重点を置き、物理的・化学的分離を目指す5件を採択しました。「知の拡張」のテーマについては、新しい働き方の実現や知的生産のクオリティを高める明確なビジョンのもと、人の知・スキルの解明から習得・伝承などのフィードバックまで一貫した、明確な構想が示された5件を選定しました。「食料生産」のテーマでは、世界的な競争戦略も見据えて全く新しい循環型の食肉培養生産システム構築を目指す4件と、革新的技術で未来の水産業を支える新しい養殖・育種技術開発を目指す3件を採択しました。
それぞれのテーマにおいて、競争、共創、融合を重ね、領域の目標に向かってオールジャパンのチーム形成を目指します。そのためには、採択された提案のみならず、大学等の研究機関、企業、地域社会などからの多彩なアイデアを募り、外部からのチーム編入も想定します。オープンな運営・活動を展開していきたいと考えておりますので、皆様の積極的な参画をお願いいたします。
研究開発課題名 | 代表者氏名 | 所属機関・役職 |
---|---|---|
重点公募テーマ「ひとりひとりに届く危機対応ナビゲーターの構築」注6)
![]() ![]() |
||
確実に情報を伝える音声避難誘導システムの実現※ | 赤木 正人 | 北陸先端科学技術大学院大学 先端科学技術研究科 教授 |
イベント運営とシームレスな危機対応基盤※ | 日下 彰宏 | 株式会社小堀鐸二研究所 構造研究部 次長 |
重点公募テーマ「ヒューメインなサービスインダストリーの創出」注7)
![]() ![]() ![]() |
||
生鮮な食品・農産物の品質&おいしさの非接触見える化システムの実現 | 柏嵜 勝 | 宇都宮大学 農学部 准教授 |
無意識下に健康を増進できる高付加価値空間の創造 | 加藤 昌志 | 名古屋大学 大学院医学系研究科 教授 |
形状、食感を制御したソフト食の製作技術の開発 | 川上 勝 | 山形大学 有機材料システム研究推進本部 准教授 |
情報活用による高齢者シェアダイニングの構築 | 日下 菜穂子 | 同志社女子大学 現代社会学部 教授 |
ひとりひとりが実力を発揮できるワークプレイス | 田邉 新一 | 早稲田大学 理工学術院 教授 |
味覚・嗅覚・食感イノベーションによる食サービスの創出 | 都甲 潔 | 九州大学 味覚・嗅覚センサ研究開発センター 特任教授 |
重点公募テーマ 「生活環境に潜む微量な危険物から解放された安全・安心・快適なまちの実現」注8) ![]() ![]() |
||
食中毒から生活者を解放する人工抗体提示細胞 | 上田 宏 | 東京工業大学 科学技術創成研究院 教授 |
重要管理点での高規格水処理によるバイオリスク低減 | 田中 宏明 | 京都大学 大学院工学研究科 教授 |
誰からも信頼される「水」を創る新規VUV/MBR | 松井 佳彦 | 北海道大学 大学院工学研究院 教授 |
下水処理場での耐性菌リスクの検知と低減 | 渡部 徹 | 山形大学 農学部 教授 |
注6)探索研究実施期間:最大1年半以内、探索研究開発費総額 原則3,000万円(直接経費のみ)
要素技術タイプ:最大1年半以内、探索研究開発費総額 原則1,200万円(直接経費のみ)
注7)探索研究実施期間:最大1年半以内、探索研究開発費総額 原則1,500万円(直接経費のみ)
注8)探索研究実施期間:最大2年半以内、探索研究開発費総額 原則4,500万円(直接経費のみ)
※)探索研究(要素技術タイプ)としての採択課題
本領域では、いずれの重点公募テーマにおいても「ハイインパクト」、すなわち社会にどれだけ大きな価値が与えられるかを重視して選考を実施しました。選考にはアカデミアと産業界の有識者に協力を求め、技術的難易度や実現可能性および産業界の観点(POCの引き取り可能性)を総合的に判断し、採否を決定しました。
2回目となる今回の提案については、総じて昨年に比べてPOCがより具体的な提案が増えたように思います。一方で、核となる科学技術的な研究開発要素に関する記載が乏しく、残念ながら不採択とした課題も多くありました。次年度以降の公募に際しては、技術的難易度の高い挑戦的な、深い学理と出口を見据えた応用の両面でバランスの良い提案が増えることを期待します。
今後も引き続き、領域運営および選考にあたっては、「安全・安心」というキーワードから連想される「現在明らかになっているネガティブな要因を低減・排除する」というイメージにとらわれず、ポジティブな要因を加えることで、快適さ、喜びを追求する提案も積極的に求めていきます。
研究開発課題名 | 代表者氏名 | 所属機関・役職 |
---|---|---|
重点公募テーマ 「『ゲームチェンジングテクノロジー』による低炭素社会の実現」注9) ![]() |
||
低炭素AI処理基盤のための革新的超伝導コンピューティング | 井上 弘士 | 九州大学 大学院システム情報科学 研究院 教授 |
超高エネルギー密度・高安全性全固体電池の 開発 | 内本 喜晴 | 京都大学 大学院人間・環境学研究科 教授 |
変性CNFを用いる機能複合材料の階層構造制御 | 宇山 浩 | 大阪大学 大学院工学研究科 教授 |
超開花性による高バイオマス雑種オオムギ育種法の開発 | 佐藤 和広 | 岡山大学 資源植物科学研究所 教授 |
再生可能エネルギーを活用した有用物質高生産微生物デザイン | 中島田 豊 | 広島大学 大学院先端物質科学研究科 教授 |
ゲノム・転写・翻訳統合ネットワーク解析を通じたバイオコール生産のための草本作物の木質化技術開発 | 藤原 徹 | 東京大学 大学院農業生命科学研究科 教授 |
特殊機能高分子バインダー/添加剤を用いたリチウムイオン2次電池用高性能電極系の創出 | 松見 紀佳 | 北陸先端科学技術大学院大学 先端科学技術研究科 教授 |
注9)探索研究実施期間:最大4年半、探索研究開発費総額 原則1.3億円上限(直接経費)
本領域は、2050年に想定されるサービス需要を満足しつつCO2を抜本的に削減する「ゲームチェンジングテクノロジー」を創出し、社会実装につなげることで、低炭素社会の実現に貢献することを目指します。
本領域では、低炭素社会の実現に向けて解決しなければならない技術課題を「ボトルネック課題」として具体的に提示することで、専門の研究者のみならず、異分野の研究者が持つこれまでとは異なった視点や手段による全く新しい提案を誘導する、という取り組みを行いました。その結果、昨年に続き多くの研究開発提案がありました。これらの提案について、ゲーム・チェンジング性(大学等のアカデミアが実施すべき革新的研究か)、2050年の低炭素社会の実現にどれだけ貢献するか(地球規模でのCO2排出削減に大きく貢献し得るか)、という観点から厳正かつ公平に書類選考および面接選考を実施し、最終的に7件のチャレンジングな研究開発提案を採択しました。
結果として、多様なアプローチから低炭素化に貢献する挑戦的な課題を採択することができました。低炭素社会の実現に向け、研究者の意欲的な取り組みと今後の可能性に強く期待します。
また、今回不採択とせざるを得なかった提案の中には、独自性の高いアイデアに基づく優れた提案も数多くありました。しかしながら、大規模なCO2排出量削減にどのように貢献するのかの説明や、技術が社会実装された場合の社会・経済的なインパクトが十分に書ききれていないなどの理由により、採択には至りませんでした。本年度の採択課題の中には、昨年度の不採択理由を踏まえ改めて提案した結果、採択となった課題が数件あります。今回不採択となった提案者には、CO2排出量削減への貢献の道筋や不採択理由を踏まえて提案を練り直し、是非来年度に再応募してもらいたいと思います。
研究開発課題名 | 代表者氏名 | 所属機関・役職 |
---|---|---|
重点公募テーマ 「革新的な知や製品を創出する共通基盤システム・装置の実現」注10) ![]() |
||
多階層数理モデルに基づく経時的ゲノム進化動態の定量的解析基盤の構築 | 岩見 真吾 | 九州大学 大学院理学研究院生物科 学部門 准教授 |
コヒーレント超短パルス電子線発生装置を活用した超時空間分解電子顕微鏡 | 桑原 真人 | 名古屋大学 未来材料・システム研究所 准教授 |
包括的トポロジカルデータ解析共通数理基盤の実現 | 坂上 貴之 | 京都大学 大学院理学研究科 教授 |
ロボティックバイオロジーによる生命科学の加速 | 高橋 恒一 | 国立研究開発法人 理化学研究所 生命機能科学研究センター チームリーダー |
Materials Foundryのための材料開発システム構築とデータライブラリ作成 | 知京 豊裕 | 国立研究開発法人 物質・材料研究機構 統合型材料開発・情報基盤部門 情報統合型物質・材料研究拠点 副拠点長 |
3次元揺動構造のサブナノレベル計測・解析システム | 福間 剛士 | 金沢大学 新学術創成研究機構 ナノ生命科学研究所 教授 |
機能性ペプチドの超高効率フロー合成手法開発 | 布施 新一郎 | 東京工業大学 科学技術創成研究院 化学生命科学研究所 准教授 |
仮想開口顕微鏡:計算光学による高被写界深度トモグラフィー | 安野 嘉晃 | 筑波大学 医学医療系 教授 |
力学特性を指標とした細胞プロファイリングの基盤技術創出 | 吉野 知子 | 東京農工大学 大学院工学研究院 教授 |
低侵襲ハイスループット光濃縮システムの開発※ | 飯田 琢也 | 大阪府立大学 大学院理学系研究科 准教授/LAC-SYS研究所 所長 |
糖鎖機能解明のためのシミュレーション解析基盤の構築※ | 木下 聖子 | 創価大学 理工学部 教授 |
多次元赤外円二色性分光法の開発※ | 佐藤 久子 | 愛媛大学 大学院理工学研究科 教授 |
物質の構造解析に用いるフーリエ解析・大域的最適化の高度化※ | 富安 亮子 | 山形大学 大学院理工学研究科 准教授 |
注10)探索研究実施期間:最大2年半、探索研究開発費総額 原則4,500万円上限(直接経費)
要素技術タイプ:最大2年半、探索研究開発費総額 原則3,000万円上限(直接経費)
※)探索研究(要素技術タイプ)としての採択課題
本研究領域は、広範で多様な研究開発活動を支える共通基盤技術や先端的な研究機器等の実現を目指して今年発足しました。
初年度は研究現場のニーズに応える技術分野に基づき10のサブテーマを設定し、通常タイプに加え、本格研究に必要な技術となる「要素技術タイプ」も設置して幅広く提案を募集したところ、非常に多くの応募がありました。
これらの提案に対し、研究現場の研究の質の向上や加速への貢献という観点を重視し、その先に本領域が目標とする「国際研究力の向上」や「産業競争力の強化」のいずれかを実現するポテンシャルが見いだせるか、という点を積極的に評価して、最終的に13件を採択しました。
結果として、若手の代表者(30~40代が8割以上)、女性代表者(約3割)が多く採択されました。新鮮な発想と課題に挑戦する気概に大いに期待します。
また、採択課題の共同研究・参画機関などで13社の企業が参画予定です。本格研究に向けて企業と有機的に連動した研究開発を行えるよう支援したいと考えています。
本領域の目標の実現に向けてはさらなる構想の充実が必要です。今後は、広範な共通基盤領域の中で、特に研究現場にインパクトをもたらすサブテーマに重点化すべく、ワークショップなどの取り組みを実施し、議論を深めていく予定です。POCの実現を通じて本領域の目標を達成するハイインパクトな提案を望みます。
研究開発課題名 | 代表者氏名 | 所属機関・役職 |
---|---|---|
技術テーマ「通信・タイムビジネスの市場獲得等につながる超高精度時間計測」注11) | ||
クラウド光格子時計による時空間情報基盤の構築 | 香取 秀俊 | 東京大学 大学院工学系研究科 教授 |
技術テーマ「Society5.0の実現をもたらす革新的接着技術の開発」注12) | ||
界面マルチスケール4次元解析による革新的接着技術の構築 | 田中 敬二 | 九州大学 大学院工学研究院 教授 |
技術テーマ「未来社会に必要な革新的水素液化技術」注13) | ||
磁気冷凍技術による革新的水素液化システムの開発 | 西宮 伸幸 | 国立研究開発法人 物質・材料研究機構 エグゼクティブアドバイザー |
注11)研究実施期間:最大9年半、研究開発費総額40億円(直接経費)
注12)研究実施期間:最大9年半、研究開発費総額27億円(直接経費)
注13)研究実施期間:最大9年半、研究開発費総額33億円(直接経費)
昨年度に続き、各技術テーマの提案は日本で最先端の研究グループからの提案であり、いずれも学術的に大変優れていました。企業の参入を積極的に誘導する構想や知財マネジメントの考え方を確認し、研究開発代表者であるPMのマネジメント能力に期待して採択課題を選出しました。本事業はハイリスクな研究開発を進めるものであることから、期間中の研究項目の重点化や研究体制の見直しなどといった柔軟な運営と出口を見据えたマネジメントを心がけて、採択されたPMと連携して進めていきたいと考えています。