(資料4)

新規採択研究代表者・個人研究者および研究課題概要


チーム型研究(CRESTタイプ)
戦略目標 「がんやウィルス感染症に対して有効な革新的医薬品開発の実現のための糖鎖機能の解明と利用技術の確立」
研究領域 : 「糖鎖の生物機能の解明と利用技術」
研究総括 : 谷口 直之(大阪大学大学院医学系研究科 教授)
氏名 所属機関 所属学部・
学科など
役職 研究課題名 研究課題概要
木下 タロウ 大阪大学 微生物研究所 教授 糖鎖の動態-機能相関への統合的アプローチ 糖鎖は、生体内で構造が次々と変化し、構造の変化は、糖鎖の局在場所と連動しています。また、糖鎖には細胞の膜の特定領域に濃縮されるものも多い。これら構造変化、局在部位の変化、存在様態を合わせた「糖鎖の動態」は「糖鎖の機能発現」と密接に連関しています。本研究では、動態と機能の相関の総合的理解を深め、動態の変調が機能に及ぼす影響を解明します。さらに、糖鎖の制御を通した、生体機能や疾患の制御法開発への展開を図ります。
鍔田 武志 東京医科歯科大学 大学院疾患生命科学研究部 教授 糖鎖シグナルによる獲得免疫応答制御の解明と疾患制御への応用 特定の構造をした糖鎖がどのようにして、生体異物に反応した場合の抗体応答がおこるかおこらないかを決定したり、迅速、大量の抗体応答をおこすかを明らかにします。さらに、糖鎖複合体を用いて、抗体産出を迅速にする方法を開発したり、抗原特異的に抗体応答を調節する方法を開発し、ユニバーサルワクチンともいえる感染防御を改善する糖鎖医薬品や、アレルギーや自己免疫疾患を治療する画期的な糖鎖医薬品の開発を目指します。
平林 義雄 (独)理化学研究所 脳科学総合研究センター ユニットリーダー 糖修飾システムによる神経機能の発現・制御 神経に特徴的に存在しているスフィンゴ糖脂質は、神経の発生や生存に決定的役割を演じていることが明らかにされてきましたが、その分子機構は依然として大きな謎に包まれています。最近、私達は脳から今まで知られていなかった複数の新しい糖脂質を発見しました。本研究では、こうした糖脂質の神経系での生理機能とその発現機構、およびグリア細胞による代謝制御機能を明らかにし、最終的に神経変性疾患の予防・治療への新たな基盤を提供します。
本家 孝一 高知大学 医学部 教授 病態における膜マイクロドメイン糖鎖機能の解明 細胞膜には、それぞれ特異的な糖脂質や糖タンパク質が会合した機能的に異なる膜マイクロドメイン構造が存在しており、細胞接着やシグナル伝達のプラットフォームを提供しています。本研究は、膜マイクロドメインに対する抗体の作製やマイクロドメイン指向性プローブの開発を通して膜マイクロドメインの可視化を行い、発生・分化、癌、ウイルス感染、免疫における膜マイクロドメイン機能に関わる糖鎖の役割を解明します。
五十音順に掲載

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This page updated on September 21, 2004

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