氏名 |
機関名 |
所属部署名 |
役職名 |
研究課題名 |
大石 進一 |
早稲田大学 |
理工学部 |
教授 |
数値線形シミュレーションの精度保証に関する研究 |
田中 成典 |
神戸大学 |
大学院自然科学研究科 |
教授 |
フラグメント分子軌道法による生体分子計算システムの開発 |
田中 高史 |
九州大学 |
大学院理学研究院 |
教授 |
リアルタイム宇宙天気シミュレーションの研究 |
冨田 勝 |
慶應義塾大学 |
環境情報学部 |
教授 |
システムバイオロジーのためのモデリング・シミュレーション環境の構築 |
樋口 知之 |
情報・システム研究機構 |
統計数理研究所 |
教授 (副所長) |
先端的データ同化手法と適応型シミュレーションの研究 |
藤原 毅夫 |
東京大学 |
大学院工学系研究科 |
教授 |
複合手法を用いた電子構造計算技術の開発 |
五十音順に掲載
研究総括 : 土居 範久(中央大学理工学部 教授)
シミュレーション技術は、従来の理論・実験とは異なる新しい研究手法を実現し、科学技術のブレークスルー・国際競争力の強化に資する基盤技術として、その重要性が高まっています。しかし、さらなる技術の発展のためには、新しいシミュレーションアルゴリズムの開発、高機能・高性能でしかも信頼性や安全性の高い基盤システムの開発が必要とされます。
本研究領域は、計算機科学と計算科学の連携によるシミュレーション技術の革新と、信頼性や使いやすさを視野に入れた実用化の基盤を築くことを目標としています。
本研究領域は平成14年度に第一回の募集を開始して、今回は第三回目の最後の募集になります。本研究領域では昨年、一昨年と同様にチーム型研究(CRESTタイプ)と個人型研究(さきがけタイプ)について募集を行い、チーム型研究については47件の応募が寄せられました。これらの提案を領域アドバイザーと共に書類選考を行い、特に内容が優れた11件を面接対象として選考しました。面接選考においては、研究のねらい、独創性、主体性、研究計画の他、特に、分野横断的な共通基盤に寄与する研究開発を含み、シミュレーション技術の革新と実用化基盤の構築に貢献が期待できる研究提案を重視し、6件を採択しました。
採択課題については、地球科学、物質材料、生化学、計算科学など広範囲に渡る分野からの採択となり、いずれも研究目標を明確に定めており、計画も具体的であることから十分な成果が期待できるものと考えています。
今後、分野横断的な研究がシミュレーション技術の基礎基盤構築を担い、将来のシミュレーション技術として医療分野や情報産業へ大きな貢献がなされることを強く期待します。
今年度は昨年度と比較して倍率が高かったこともあり、優れた提案であっても残念ながら採択に至らなかったものもありましたが、独創性を活かしてさらに研究を進展されることを期待します。
将来的な「ものづくり」にシミュレーション技術が役立つためには、各分野のアプリケーションを開発するだけではなく、横断的に役立つような基礎基盤技術を開発することが今後ますます重要になると考えられます。本領域では、3年間の選考にてマルチスケール・マルチフィジックスシミュレーション技術や革新的アルゴリズム技術に関する研究を採択することができました。これらの課題は今後、次世代統合シミュレーション技術として、医療・情報産業分野に大きく貢献していくものと期待されます。
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