参考

研究領域の概要

【個人型研究(さきがけ)】
 
研究領域
「認識と形成」(平成12年度発足)
 生物は、内的あるいは外的要因を認識して、フレ キシブルに形づくりを営み、また部分的欠損を自 ら修復しようとします。このような生物に固有の能 力に注目し、遺伝子、分子、細胞等生物の構成要素 の機能に基礎を求め、生物の形づくりと形の修復 を制御している細胞内や細胞間の認識、情報伝達、 各種調節因子の機能的カスケードなどについて研 究するものです。単に個体発生や再生のみならず、細胞そのもの の構造形成をはじめ、生体防御系・内分泌系・神経 系などによる生体の恒常性維持機構、さらには個 体集団の形成などに関する研究を含みます。
 
 
研究領域
「秩序と物性」(平成12年度発足)
 物質の低次元化、非晶質化、ハイブリッド化など により生じる構造や組織上の秩序性の変化と物性 との関連を原理的に明らかにして、高性能・新機能 の金属・無機・有機・複合材料の創出に結びつけよ うとするものです。例えば、秩序・無秩序の制御と物性評価、種々の 物性と秩序性との相関の定量的評価、構造・組織 秩序性と外場応答性、電子・原子・分子の相互作用 と機能発現などに関する研究、およびこれらの応 用研究を含みます。
 
 
研究領域
「相互作用と賢さ」(平成12年度発足)
 人間の知力と行動力を最大限に発揮させる人 工生命体と呼ぶべきシステムを構築しようとする ものです。人間と機械が相互作用としての物理的 関係と情報交換によって、さらに賢くなる人工の 空間形成に関して研究するものです。例えば、情報の感知と命令の集積・融合化、スマ ートアクチュエータ、インターフェースなど構成要 素のほか、知能ロボット、学習機能、微小機械、人工 現実感、メカトロニクス、新システムの設計や構築 に向けての研究などを含みます。
 
 
研究領域
「機能と構成」(平成12年度発足)
 これからの社会を支える高度な機能を持った情 報システムの構築を目指し、そのための構成や構 築方法に関して、基本的技術や先進応用事例およ び基礎となる理論の研究を行うものです。例えば、ソフトウェア、ネットワーク、プロセッサ、 分散・実時間・埋め込みシステム、セキュリティ、設計・ 実装・進化方法論と環境、テスト・検証技術、形式的 手法、高信頼性技術、ユーザインタフェースなどの 研究を含みます。
 
 
研究領域
「協調と制御」(平成12年度発足)
 人間・社会・環境のそれぞれで生成されその間 で伝達される情報の特徴抽出・モデル化、「協調」 的情報処理(コミュニケーション)する様式とその 「制御」、さらにそれを実現するための手法を研究 します。例えば、インテリジェントなデバイスとシステム、 ブレインコンピューティング、言語的・非言語的コミ ュニケーション、異種情報の統合シミュレーション、 大量データの高速処理による意思決定支援システ ムの研究などを含みます。
 
 
研究領域
「タイムシグナルと制御」(平成12年度発足)
 生物は、自らが一旦遺伝子の内にセット(制御)し たプログラムを、環境変化に応じてリセットすること により、生命を維持しようとしている。こうした仕組 みとその応用について研究するものです。高齢化 への方策に向け、個体から細胞、ゲノム、分子に至る 様々な階層的次元で生命を時間的存在として捉え ようとする研究などを含みます。例えば、配偶子形成は成長から加齢に至るタイマ ーのリセット機構、幹細胞の存在や再生は個体レベ ルでのタイムプログラムのリセット機構であり、また 老化はその機構の能力低下として理解できます。
 
 
研究領域
「変換と制御」(平成12年度発足)
 省資源、省エネルギー、さらには環境調和型の 物質変換プロセスを目指すため、新規化学反応や エネルギーの創出、それらの利用効率の向上や制 御などの研究を行います。例えば、錯体や反応触媒、反応プロセスや生成 分子のデザイン、エネルギー変換、無害化の促進、 計測制御技術の開発及びリサイクルの実現を目指 した廃棄物の資源化などに関する研究を含みます。
 

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This page updated on July 26, 2006

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