○『理科の授業に日頃から力を入れて取り組んでいるか』に「そう思う」と回答した教員の割合は7~8割と高い(公立中学校理科教員では約5割)。

[参考]

[次頁以降の図中の略称の見方について]
「小学校 学級担・主任」・・・学級担任として理科を教え理科主任を務める小学校教員
「小学校 学級担・一般」・・・理科主任以外で、学級担任として理科を教える小学校教員
「小学校 理科専・主任」・・・理科専科として理科を教え理科主任を務める小学校教員
「小学校 理科専・一般」・・・理科主任以外で、理科専科として理科を教える小学校教員
「中学校 理科教員」・・・中学校で理科を教える教員
「高校 総合的な理科 普通科」・・・総合的な「理科」を教える「普通科」教員
「高校 物理II 理数科」・・・「物理II」またはその内容に相当する科目を教える「理数科」教員
「高校 生物II SSH」・・・「生物II」またはその内容に相当する科目を教える「SSH」教員
など
○『授業で、最新の科学技術をよく話題に取り上げているか』に肯定的に回答した教員の割合は、全般的に小学校よりも中学校、中学校よりも高校で、より高くなる傾向が見られる。

○『授業で、科学が日常生活に密接に関わっていることをよく解説しているか』に「そう思う」と回答した教員の割合は、全般的に小学校よりも中学校、中学校よりも高校で、より高くなる傾向が見られる。

○『授業で、実験の手順を生徒自身によく考えさせていると思いますか』に「そう思う」か「ややそう思う」と回答した教員の割合は、全般的に小学校よりも中学校、中学校よりも高校で、より低くなる傾向が見られる。特に高校の普通科でその割合が低い。

○『授業で、生徒に自分の考えを発表する機会を与えていると思いますか』に「そう思う」か「ややそう思う」と回答した教員の割合は、全般的に小学校よりも中学校、中学校よりも高校で、より低くなる傾向が見られる。特に高校の普通科でその割合が低い。

○授業で生徒による観察や実験が行われる回数の程度は、学校段階によって大きく異なる。少なくとも「週に1回」以上、生徒による観察や実験を行っている教員の割合は、小学校では6~9割、中学校では約6割であるが、高校では約1割かそれ以下と低い。

(注 「週に1~2回程度」の選択肢は、小学校では「週に1回程度」)
○担当する科目において、生徒による探究的な活動や課題研究に割り当てる時間数が、年に「3時間以下」の教員の割合は、地学II以外の科目では6~8割と高い。
(※理数に関する課題研究や探究活動を行うために設定した時間における実施割合については、後掲項目を参照)

割り当てる授業時数は、年間で概ねどの程度ですか
○理科を教える教員が、自分の担当する授業において生徒の60%以上が好きだと感じていると回答した割合は、小学校では6~8割、中学校では約4割と高い傾向にあるが、高等学校普通科では全般的に低い傾向にある。特に普通科の総合的な理科では約1割と低い。

おおよそどの程度ですか
○担当する科目において観察や実験を行うにあたって障害となることについて、「授業時間の不足」と「大学入試への対応のための指導に時間を取られる」という時間の不足をあげる教員の割合が高い。普通科と理数科においては、「設備備品の不足」をあげる教員の割合も高い。

障害となっていることは何ですか
○理科のために予算化された設備備品費は、普通科では学校当たりの平均が32.0万円、全校の予算を全生徒数で除した生徒当たりの平均が407円である。
理科のために予算化された消耗品費は、普通科では学校当たりの平均が40.2万円、全校の予算を全生徒数で除した生徒当たりの平均が510円である。
普通科 | 平均値 | 最小値 | 最大値 | 有効回答 |
学科当たりの設備備品費 | 32.0万円 | 0万円 | 638万円 | 445 |
学科当りの消耗品費 | 40.2万円 | 0万円 | 271万円 | 467 |
理数科 | 平均値 | 最小値 | 最大値 | 有効回答 |
学科当たりの設備備品費 | 43.4万円 | 0万円 | 300万円 | 48 |
学科当りの消耗品費 | 47.5万円 | 0万円 | 230万円 | 50 |
普通科 | 平均値 | 最小値 | 最大値 | 有効回答 |
生徒当りの設備備品費(学科) | 434円 | 0円 | 6905円 | 445 |
生徒当りの消耗品費(学科) | 546円 | 0円 | 4739円 | 467 |
理数科 | 平均値 | 最小値 | 最大値 | 有効回答 |
生徒当りの設備備品費(学科) | 2958円 | 0円 | 38961円 | 48 |
生徒当りの消耗品費(学科) | 3047円 | 0円 | 22078円 | 50 |
普通科 | 平均値 | 予算額 | 生徒数 | 有効回答 |
生徒当りの設備備品費(全体) | 407円 | 14240万円 | 349964人 | 445 |
生徒当りの消耗品費(全体) | 510円 | 18755万円 | 367457人 | 467 |
理数科 | 平均値 | 予算額 | 生徒数 | 有効回答 |
生徒当りの設備備品費(全体) | 1759円 | 2086万円 | 11862人 | 48 |
生徒当りの消耗品費(全体) | 1946円 | 2377万円 | 12214人 | 50 |


○3年以内に外部の資金を使って理数に関する取り組みを行ったことがある普通科は、約2割である。そのうち、サイエンスパートナーシッププロジェクト(SPP)を活用した普通科は13%である。理数系の学科ではSPPが62%、その他の助成が26%と高い割合で外部の資金を活用している。

理数に関する取り組みを行ったことがありますか
○理数に関する課題研究や探究活動を行うために設定した時間における学習を少なくともいずれかの学年で実施する普通科は2~3割、理数科は約8割、SSHは約9割である。


○理数に関して調査研究したことをプレゼンテーションする力を高める学習を少なくともいずれかの学年で実施する普通科は約2割、理数科は約8割、SSHは10割である。


○理数に関して調査研究したことを英語で表現する力を高める学習を少なくともいずれかの学年で実施する普通科はほぼ0割、理数科は1~2割、SSHは8~9割である。


○科学者や技術者の特別講義・講演会を少なくともいずれかの学年で実施する普通科は約3割、理数科は約8割、SSHは約10割である。


○研修や研究目的で、少なくとも年に1回程度以上、大学や研究機関などの専門家と会合することがある教員は普通科で約3割、理数科で約5割、SSHで約7割である。

どの程度ありますか