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図2 PV陽性細胞による視覚信号の抑制

図2 PV陽性細胞による視覚信号の抑制
左図:第一次視覚野における錐体細胞上を伝播している視覚信号は、その錐体細胞とPV陽性細胞との間で形成している抑制性シナプスを介して制御される。

右図:抑制性シナプスでの制御のメカニズムを示した。PV陽性細胞のシナプス前終末では、グルタミン酸からGABA合成酵素であるGAD65によりGABAが合成される。刺激に応じて放出しされたGABAは、錐体細胞のシナプス後膜上にあるGABAA受容体に結合し、イオンチャネルを通して細胞内へのCl-流入を増大させ、錐体細胞の膜興奮を迎える。

なお、ベンゾジアゼピンはGABAA受容体の開いている時間を長くすることで、GABAA受容体の機能を促進する薬。研究チームは以前、錐体細胞の細胞体に多く発現している、GABAA受容体のサブユニットであるα1サブユニットが「臨界期」開始に重要な役割を示している分子として見出した(Fagiolini, M. et al. Science vol.303 1681 (2004))。