JSTトッププレス一覧共同発表 > 図5
図5

図5 ミトコンドリア男性不妊症の発症メカニズム

図5 ミトコンドリア男性不妊症の発症メカニズム

ミトコンドリア男性不妊症の発症メカニズムは、
1)精巣に突然変異型ミトコンドリアゲノムが蓄積することで、精巣の細胞でエネルギー産生の低下が起ります。
2)このようなエネルギー産生の低下は、精子分化過程に寄与する多様な精子形成細胞の異常を生じさせます。
3)特に、精子分化過程の異常は減数分裂の停止やそのような細胞の細胞死を誘導して、精子数の低下を引き起こします。
4)さらに、精子分化過程の異常は精子の形態異常を誘導します。このような精子は正常な運動をすることができないので、精子運動能の低下の原因となってしまします。
5)もちろん、精子におけるエネルギー産生の低下は、精子運動能の低下を引き起こします。
6)このように、「精子数の減少」と「精子運動能の低下」が男性不妊症の原因となるのです。我々は、このようなメカニズムで起る男性不妊症をミトコンドリア男性不妊症と呼ぶことにしました。