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<用語解説>

注1)ミトコンドリアゲノム:
細胞小器官の一種で、酸素呼吸により生命活動で必要とされるエネルギーであるATPの大部分を産生しています。進化的には、酸素呼吸する原核細胞生物が、酸素呼吸できない真核細胞生物に入り込み共生関係を構築したものがミトコンドリアとなったと考えられています(共生説)。ミトコンドリアには核ゲノムとは独立した、独自のゲノムが存在し、これをミトコンドリアゲノムと言います。哺乳類のミトコンドリアゲノムには、酸素呼吸に必要な13種のタンパク質遺伝子、これらを翻訳するための22種の運搬RNA(tRNA)遺伝子と2種のリボソームRNA(rRNA)遺伝子が書き込まれています。このミトコンドリア独自のゲノムの存在は共生説の根拠となっています。

注2)減数分裂:
生殖細胞(配偶子)形成時に複相(2n)の染色体を単相(n)にするために起る細胞分裂のことです。例えば、精子形成の場合、複相の精母細胞1個が減数分裂を起こした場合、4個の精子細胞が形成されます。最終的にこの精子細胞が精子に分化し、射精されます。