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ERATO-25周年特別シンポジウム
シーズから新しい潮流へ、そしてイノベーションへ

日時2006年6月30日(金) 10:00~17:05
場所東京国際フォーラム ホールB5(東京都千代田区丸の内3-5-1)
主催独立行政法人 科学技術振興機構
参加費無料

「ERATO-25周年特別シンポジウム」へのお誘い

北澤 宏一 独立行政法人科学技術振興機構 戦略的創造事業本部 本部長

 (独)科学技術振興機構のERATOはこれまでそのユニークさが注目され、新たな研究制度として海外でもその導入をはかる国もありました。ERATOがスタートしたのは25年前、日米間の貿易摩擦が取り沙汰され、日本の基礎研究国際貢献不足が指摘されていた時代でありました。ERATO第1期生(1981年研究開始)はその後の日本の輝かしい化合物半導体時代を開いた西澤潤一氏や現在のアモルファス金属の世界をリードした増本健氏、世界のナノ・サイエンスのさきがけとなった緒方直哉氏のファインポリマー、林主税氏の超微粒子プロジェクト(各5年間)でした。
 これまで85人が選ばれ、私たちの最近の調査ではそのうちの約半分が「新たな研究の潮流を開いた」と評価され、4人のうち3人は世界のその分野のリーダーであるとして認められました。その意味で、本制度は「基礎研究国際貢献」という1980年代の我が国の悲願を実現する旗艦船としての役割を果たしてきたと判定したいと考えております。我が国の基礎研究国際貢献における重みはこの20年間非常に大きな進歩を見せ、世界における研究論文シェアも経済規模シェアに徐々に近づいてきています。
 21世紀になって世界は研究開発メガコンペティションと言われる時代となりました。たとえばナノテク研究開発予算は日米欧3極が競う形で計画が立てられ、そこにBRICs諸国が加わる情勢となっています。このため2006年からの世界はさらにその後の計画において「イノベーション」をキーワードとして採用するようになりました。我が国でも第3期科学技術基本計画でイノベーションが主要な課題とされています。
 JSTでは3年前からイノベーションに適した社会体制の検討を開始し、JSTの存在意義の1つを「シームレス・イノベーションシステム」と捉えています。その観点からERATOをみると大きな産業展開につながりそうな最近のERATOプロジェクトがいくつかあることが分かりました。今回のERATO-25ではその一部が紹介されます。
 また、ERATO-25ではこれからの日本のイノベーションシステムはどうあるべきかを、米国議会の日本技術ウォッチング機能を担っていたJ-TECのGamota氏をお招きして、第3期の基本計画においてイノベーションを推進される総合科学技術会議柘植綾夫議員、ERATOを創られた千葉玄彌氏、ERATO評価を担当された池上徹彦氏とともに議論して頂きます。
 今回のERATO-25は米国科学財団NSF元長官のColwell氏がNSF-50の開催と併せてその開催を私たちに勧めて下さったことがきっかけとなっています。そこでColwell氏にもご来日頂き、有馬朗人氏、生駒俊明氏とともに未来の世界の科学技術を論じて頂こうと思います。
 皆様万障お繰り合わせの上ご来場下さいますようご案内致します。

ERATOとは?

 我が国が自らの進路を切り開くためにも、国際社会に対する相応の貢献を行うためにも、自ら創造的な研究、特に基礎的な研究を充実することが不可欠であるという認識のもとに、昭和56年、創造科学技術推進制度が発足しました。その後、第2期科学技術基本計画や総合科学技術会議の推進戦略など新しい時代の要請を踏まえ発展的に解消し、国の戦略目標の達成に向けた基礎研究の担い手として、平成14年より戦略的創造研究推進事業 ERATO型研究として新たにスタートしました。
 基礎研究は白紙に絵を描くようにお手本がありません。芸術のように才能と努力と運が支配的要件であります。つまり人であります。人(研究員)の才能と意欲を見抜くのもまた人(研究総括)であります。こうして伯楽と天馬のシステムは生まれました。研究総括の指揮のもとにグローバルな産学官から参加した若手研究員は、大空に天馬がはばたくように、新しい科学技術の流れをつくる研究を行っています。

プログラム

同時通訳あり
開会挨拶
(独)科学技術振興機構 理事長 沖村 憲樹 10:00~10:05
パネルディスカッション-1
「イノベーション・シーズの開拓者たち」(仮称)
パネラー
【モデレーター】(社)未踏科学技術協会 理事長 木村茂行
東京大学医科学研究所 教授 御子柴 克彦
東京工業大学 教授 細野 秀雄
慶応義塾大学 教授/先端科学技術研究センター 所長 小池 康博
情報・システム研究機構 国立情報学研究所 教授/スタンフォード大学 教授 山本 喜久
10:05~12:00
昼食 12:00~13:00
文部科学省挨拶
文部科学省 研究振興局 局長 清水 潔 13:00~13:05
基調講演-1
「日本が生んだ科学の潮流-量子デバイスの潮流-」(仮称)
東京大学生産技術研究所 教授 榊 裕之
13:05~13:35
基調講演-2
「日本が生んだ科学の潮流-ナノバイオの潮流-」(仮称)
大阪大学大学院生命機能研究科 教授 柳田 敏雄
13:35~14:05
小休憩 14:05~14:10
パネルディスカッション-2
「日本のイノベーションシステムはいかにあるべきか?」(仮称)
パネラー
【モデレーター】(独)産業技術総合研究所 理事 池上 徹彦
サイエンス アンド テクノロジー マネージメント アソシエイツ 社長 George Gamota
内閣府総合科学技術会議 議員 柘植 綾夫
筑波研究コンソーシアム 顧問/(独)科学技術振興機構 元理事 千葉 玄彌
14:10~15:30
休憩 15:30~15:40
鼎談
「科学技術の未来」(仮称)
メリーランド大学 教授/元 米国NSF長官 Rita Colwell
(独)科学技術振興機構 研究開発戦略センター センター長/元 日本テキサス・インスツルメンツ(株)会長 生駒 俊明
(財)日本科学技術振興財団 会長/元 文部大臣 有馬 朗人
15:40~17:00
閉会挨拶
17:00~17:05
懇親会(会費は1,000円)
17:15~19:00

交通のご案内

地図
●JR線 東京駅から徒歩5分(京葉線東京駅出口4と地下1階のコンコースにて連絡)
有楽町駅から徒歩1分(国際フォーラム口)
●地下鉄 有楽町線有楽町駅から徒歩1分(出口A4bと地下1階のコンコースにて連絡)

申込み方法・問い合わせ先

 ハガキ、E-mailまたは、下記ホームページより1 シンポジウム名、2 氏名(ふりがな)、3 送付先住所(自宅か勤務先かを明記)、4 電話番号、5 FAX番号、6 Eメールアドレス、7 職業(勤務先、役職)、8 懇親会参加の有無、9 今後、シンポジウムなどのご案内を希望されるかをご記入の上、お申し込み下さい。

(株)アドスリー内 ERATO-25事務局

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