図1 日長の受容から花芽形成にいたるメカニズム

図1A

A:これまで考えられていたメカニズム
葉で日長が受容された後、(a) 葉で「花成ホルモン」という未知の物質がつくられ、(b) 維管束(篩管)を通って「花成ホルモン」が芽に運ばれ、(c) 芽で「花成ホルモン」が花芽形成を促す。
高校の生物の教科書・参考書でもそのように説明されている。

図1B

B:今回の研究成果で明らかになったメカニズム
葉で日長が受容された後、1 葉の維管束(篩部)の細胞でFT遺伝子が働きFTタンパク質がつくられる、2 芽でFTタンパク質がFDタンパク質と結合しその働きを調節する、3 FDタンパク質がAP1遺伝子をオンにすることで花芽形成が開始される。
12 の間には、FTタンパク質が葉の維管束の細胞から芽の細胞に運ばれる段階(1)が必要であるが、これはまだ実証されていない。
図中で、葉の上の青い線はFT遺伝子が働きFTタンパク質がつくられる維管束(篩部)を、また、ピンク色の点々はFDタンパク質がつくられる芽(茎頂)を、それぞれ示している。